山東如意科技集団との米国LYCRA社への出資について

2019年2月22日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:鈴木善久、以下「伊藤忠商事」)は、資本・業務提携先である山東如意科技集団有限公司(本社:中国山東省、董事長:邱亜夫、以下「山東如意」)の米国The LYCRA Company(本社:米国デラウェア州、CEO:Dave Trerotola、以下「ライクラ社」)の買収に際し、出資参画いたしました。
今後は、山東如意と共同で、ライクラ社の更なる企業価値向上と、協業シナジーの極大化に向けて取り組んでいきます。

ライクラ社は、米国インビスタ社からアパレル・アドバンスドテキスタイル事業をカーブアウトする形で設立され、スパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)、ポリエステル、ナイロンなど、主に衣料品に使用される合成繊維をグローバルに展開しています。
「ライクラ(LYCRA)」や「クールマックス(COOLMAX)」、「サーモライト(THERMOLITE)」など、競争力のある独自素材ブランドを数多く保有しており、中でも、スパンデックスの代表格として知られる「ライクラ」は、1958年に発表されて以来、高い品質と効果的なマーケティングによりグローバル市場に広く浸透しており、現在も高い競争力を維持しています。

山東如意は、1972年に国営毛紡績工場として設立され、2001年の民営化を経て、現在は中国有数の大手繊維企業グループとして、川上から川下まで幅広く事業を展開しています。
伊藤忠商事と山東如意は、1990年代に豪州原毛取引を開始して以来、長年にわたる取引関係を経て、2011年には資本・業務提携を結ぶなど関係を強化しています。
本件についても、山東如意がライクラ社の買収を検討する中で、伊藤忠商事に共同出資の要請があり、本出資により、環境配慮型素材の開発や大手リテーラーとの取り組み拡大など、さまざまなシナジーが見込まれることから、今般の出資参画に至りました。

伊藤忠商事では、現中期経営計画の基本方針である「商いの次世代化」の一環として、主導権を持った原料起点のバリューチェーン構築による、世界の大手リテーラーとの取組拡大をめざしています。
本件は、メッツァ・グループとの環境配慮型セルロースファイバーの開発や日本環境設計株式会社の技術を活用した再生ポリエステル事業に続く、競争力がある素材拡充に資する案件と位置付けています。
今後も、当社ならではの総合力を発揮することで、他社には追随できないビジネスモデルの構築に取り組んでいきます。

ライクラ社が保有する素材・原料ブランド