東南アジア最大の医師SNSのDocquity社と資本業務提携

2019年2月28日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:鈴木善久、以下「伊藤忠商事」)は、東南アジアにおいて医師をはじめとする医療従事者専用のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)事業を展開するDOCQUITY HOLDINGS PTE. LTD.(本社:シンガポール、CEO:Indranil Roychowdhury、以下「ドクイティ」)が実施するSeries B第三者割当増資のリードインベスターとして6百万米ドルを引受けると共に、サービス拡販や事業開発などを含む戦略的事業パートナーとして資本業務提携致しました。

医学の進歩は日進月歩で、様々な疾患に対する新しい知見が数多く発見され、それに伴い新規治療法や新しい医薬品・医療機器の開発が日々進められています。一方で、医療従事者は一定期間の専門教育で習得した知識と技能で診療にあたりますが、例えばインドネシアでは繁忙期には1日に200~300人の患者を診察するほど多忙であることから、最新の医療情報や薬剤情報を入手するための時間や学会や勉強会に参加する機会が限られています。特に東南アジアの開発途上国においては、先進国との医療情報格差が大きく、先端医療や薬剤に関する強い情報ニーズが存在します。

ドクイティは、医療従事者が最新かつ信頼できる有益な医療情報にいつでもどこでも安心してアクセスできるSNSプラットフォーム“docquity”を提供しています。総会員数は8万人を超えています。最も普及が進んでいるインドネシアでは50%以上の医師が会員となっており、フィリピン、マレーシア、タイの計4か国でサービス提供を開始しております。医師は“docquity”を通じて、国を超えて医師同士で症例などの臨床経験の共有や、意見交換を行うことにより、1症例あたり平均5つ以上の意見を、普段では相談できる機会のない専門医から集めることが可能となります。国や地域での情報格差を縮めることで、最終的により多くの患者に対してより良い医療を提供することに貢献します。

サービスイメージ

  • CME: Continuing Medical Education(生涯教育)
  • CPD:Continuing Professional Development(継続的専門職能力開発)

更に“docquity”では、東南アジアでは受講必須となる医師免許更新のための教育プログラムCME(Continuing Medical Education)や製薬企業から提供される薬剤情報をオンラインにて提供しています。通常のCMEセミナーに参加する場合と比較すると受講料は無償、時間は14分の1となり、費用と時間の観点から多忙な医師の負担を軽減することができます。

伊藤忠商事は今回の資本業務提携に基づき、アジアで展開する製薬企業や医療機器メーカーに対して、ドクイティのサービスを紹介し、日本の優れた医療技術・医薬情報を海外に発信する支援を致します。また、ドクイティのSNSプラットフォームの拡大を支援するため、伊藤忠商事が資本業務提携するOUEリッポーヘルスケア(本社:シンガポール)をはじめとするアジアの病院グループを通じた会員獲得を推進します。
今後も、伊藤忠商事は医療ヘルスケア領域を注力分野と位置づけ、成長市場であるアジアにおいて積極的な事業展開を進めて参ります。

DOCQUITY HOLDINGS PTE. LTD.

所在地 シンガポール(本社)、インド(技術拠点)
代表 Indranil Roychowdhury
設立 2017年2月(2013年創業)
事業内容 医療従事者専用SNSプラットフォーム運営事業
URL https://docquity.com/