衛星データアナリティクス企業Spire Global社への出資と代理店契約締結について

2019年9月25日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:鈴木善久、以下「伊藤忠商事」)は、Spire Global, Inc.(本社:米国 カリフォルニア州 サンフランシスコ市、CEO:Peter Platzer、以下「Spire社」)に出資し、日本及び東南アジアにおける衛星取得データおよび関連サービスの販売代理店契約を締結しました。

昨今の技術革新により、衛星の小型化、打ち上げコストの低価格化が進み、衛星の商業利用が全世界で活発化しております。宇宙ビジネスの市場規模は2040年には1兆ドルに達すると予測されており、今後、宇宙で取得したデータを活用した多様なビジネスの創出が期待されております。※

Spire社は約5kgという超小型衛星を自社で設計・製造し、今年5月には100基目の衛星を打ち上げ、軌道に乗せることに成功しております。Spire社の衛星は宇宙空間での信号受信に特化しており、全世界の航空機のステータスデータ、船舶のステータスデータ、大気の状態を観測するGPS掩蔽データの3種を取得しており、データの解析が日々行われております。特にGPS掩蔽データは、次世代の高精度な気象予報として、農業、建設、リテール、エネルギー、災害等の様々な領域での活用が見込まれております。今後Spire 社はさらに衛星を打ち上げ、取得データ数を増やし、ビッグデータ化することによって、多くの解析に役立てていく予定です。

伊藤忠商事は、Spire社への出資に加えて、国内及び東南アジアにおける販売代理店契約を締結しました。今後、Spire社の取得する3種のデータの販売をはじめ、衛星製造から運用・データ取得までを一括受注するサービス等の各種ソリューションの拡販を推進していくと同時に、Spire社が持つ各種衛星データの収集・利活用技術と伊藤忠グループの各事業・顧客基盤と組み合わせる事で、様々なビジネス領域での新たな価値を創造していきます。

伊藤忠商事は、「商いの次世代化」を中期経営計画の基本方針として掲げ、全社を挙げてビジネスモデルの進化やグループバリューチェーンの価値向上に取り組んでおります。今回のSpire社との資本・業務提携を通じ、さらに顧客・市場開拓を進め、宇宙関連ビジネスの拡大に取り組んでまいります。

  • The Goldman Sachs Group, Inc.「Space: The Next Investment Frontier」(2017年4月)

Spire社概要

会社名 Spire Global, Inc.
CEO Peter Platzer
本社所在地 米国 カリフォルニア州 サンフランシスコ市
設立 2012年8月
事業内容 小型衛星コンステレーションで取得したデータを使用したサービスの提供
HP https://spire.com/en