訪日中国人向けインバウンド観光事業における業務提携について

2019年10月11日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:鈴木善久、以下「伊藤忠商事」)はリンベル株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:東海林秀典、以下「リンベル社」)と、訪日する中国富裕層を対象としたインバウンド観光事業における業務提携に関する覚書を締結いたしました。
 
海外から日本を訪れる旅行者数は年々増加しており旅行消費額においては2018年には全体で約4兆5,064億円に達しています。そのうち訪日中国人による消費額は1兆5,370億円と最大となっております。*1
加えて、訪日客の半数以上はリピーターとなってきており、その旅行スタイルは、大都市圏へのツアーから地方への個人手配へといった変化が起きており、消費対象も、日本製の高品質な製品を購入するといった従来のモノ消費だけではなく、日本の豊かな文化や自然、歴史など、日本ならではのコンテンツを楽しむといったコト消費に対する需要が生まれてきています。
特に訪日中国人の富裕層ではその傾向が強く、より細分化されたニーズにきめ細やかに対応するためにはマーケットインの発想での商品開発とアプローチを行うことが求められてきております。

リンベル社はカタログギフトの最大手として日本全国にネットワークを有し、大都市圏に加えて地方においても良質で独自性のある旅行商品を作り上げる基盤を有しています。
今回の業務提携により、中国人富裕層の潜在的なニーズを捉えた、日本の文化や伝統を体験できる企画や、宿泊や食事に関しても日本の食文化やおもてなしを感じられる特別なメニュー・プランを開発し、提供していく予定です。
まず、当社は戦略的資本・業務提携パートナーであるCPグループと連携し、同グループが保有する中国人富裕層のネットワークを活用した新たな旅行商品の企画・開発及び実証を行います。中国の富裕層の顧客ニーズの検証や商品改善を行った後、本格的に商品提供を開始する予定です。また、アリババグループが運営する中国トップクラスの旅行サービスプラットフォーム「フリギー(Fliggy)」へ出店することを検討しています。

伊藤忠商事は今後、リンベル社とのインバウンド観光事業に関連する業務提携を進めると同時に、国内外の伊藤忠グループとの連携を深化させ、アジアの富裕者層向けの新規事業の開発や既存事業・ビジネスとの相乗効果を創出してまいります。

  • *1日本政府観光局(JNTO)「訪日外国人消費動向調査」