温室効果ガス・ゼロ アンモニア舶用燃料のサプライチェーン構築に向けた共同研究

2020年6月12日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:鈴木善久、以下「伊藤忠商事」)と伊藤忠エネクス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岡田 賢二、以下「伊藤忠エネクス」)は、この度、VOPAK Terminal Singapore Pte Ltd (以下「VOPAK社」)との間で、シンガポールでのアンモニア燃料の舶用供給に関するサプライチェーン構築に関する共同研究に取り組んでいくことを合意しました。

2016年にパリ協定が発効し、脱炭素化の世界的な気運が高まる中、海運では、国際海事機関が2018年に温室効果ガス(GHG)削減戦略を採択し2030年までに2008年比40%効率改善、2050年までに2008年比50%総量削減、更には今世紀中できるだけ早期にGHG排出フェーズアウト(ゼロ・エミッション)を掲げています。これらの目標達成に向け、ゼロ・エミッション船を目指した船舶の早期開発が期待されており、その中でアンモニアは代替燃料の候補として各方面で注目されています。アンモニア燃料の船舶開発を具体化するにはアンモニア燃料の舶用サプライチェーンの構築が重要となります。

今回の共同開発においては、シンガポールでのアンモニア燃料のサプライチェーン構築にとどまらず、伊藤忠商事、及び伊藤忠エネクスが並行して進めているアンモニアを主燃料とする主機関を搭載する船舶の共同開発(本年4月30日プレスリリース)、同船舶の保有運航、舶用アンモニア燃料の導入、及びその供給設備を含めた統合型プロジェクトの一環として位置付けており、国内外の各企業、関係省庁とも協力し、GHG削減に向けた取組を進めていきます。

各社役割

会社 役割
VOPAK VOPAK 社は在シンガポールのBanyanターミナルにおける既存アンモニア関連設備の保守運営の経験を生かし、アンモニア燃料の貯蔵/荷役に関連する陸上設備開発の研究。
伊藤忠エネクス 船舶燃料の供給実績のみならず、燃料供給のための給油船運航に関する経験/ノウハウを生かし、シンガポールでのアンモニア燃料供給ネットワーク構築の研究。
伊藤忠商事 アンモニア燃料の浮体設備、燃料供給船の開発を行なう。そして、多様な産業/企業とのネットワークを生かし、荷主/船会社やアンモニア関連事業者などとの国内外でのパートナーシップ組成を主導し、アンモニア焚船舶の共同開発、保有運航、アンモニア燃料供給を含めた統合型プロジェクト具体化の研究。