都市ごみからリニューアブル水素・燃料製造企業Raven SR Inc.への出資について

2021年8月23日

伊藤忠商事株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長COO：石井敬太、以下「伊藤忠商事」）は、都市ごみからリニューアブル水素・燃料の製造を目指す米国ベンチャー企業Raven SR Inc.（本社：米国ワイオミング州、CEO：Matt W. Murdock、以下「Raven社」）に対して、Chevron U.S.A. Inc.※1、Hyzon Motors Inc.※2、Ascent Hydrogen Funds※3、と共に出資を致しました。

Raven社は、燃焼プロセスを経ずに都市ごみをガス化して水素と一酸化炭素の合成ガスを製造する独自技術を開発し、同合成ガスからクリーンで安価なリニューアブル水素やリニューアブル燃料の製造を目指しています。同社の技術を活用する事で、これまで比較的扱いが難しかった都市ごみを原料として、より高効率にリニューアブル水素やリニューアブル燃料の生産が可能になると期待しております。

同社は、環境クレジット制度が充実する米国カリフォルニア州において都市ごみからモビリティ向けリニューアブル水素の製造に着手し、その後、航空輸送分野や陸上輸送分野でGHG排出削減を可能にするSAF※4製造やリニューアブルディーゼル※5製造に拡大する予定です。

伊藤忠商事は、中期経営計画「Brand-new Deal 2023」の基本方針に『「SDGs」への貢献・取組強化』を掲げております。その一環として、日本でのSAFやリニューアブルディーゼルの物流構築を目指しておりますが、Raven社の事業や製品マーケティングを通じ、同社のパートナーと共に海外でもサプライチェーンを構築することで、リニューアブル水素・リニューアブル燃料の普及による循環型低炭素社会・持続可能な社会の実現に貢献して参ります。

  • ※1在米国石油メジャー。代替エネルギー分野では、燃料電池、太陽光発電、二次電池、バイオ燃料、水素燃料、地熱発電などへ積極的に投資。
  • ※2独自の水素燃料電池技術を有する水素燃料電池車メーカー。2021年7月19日に米国NASDAQに上場。
  • ※3主に水素・環境関連分野に投資する在米国のファンド。Hyzon Motors Incの主要株主の1社。
  • ※4Sustainable Aviation Fuel＝持続可能な航空燃料。航空業界での脱炭素施策として今後幅広く導入される見通し。
  • ※5主にトラック・バス等の燃料として、ライフサイクルアセスメントベースでのGHG排出量を石油由来軽油比で大幅に削減する次世代型バイオ燃料。