米国大手セキュリティ事業者SilverSky Inc.の持分法適用会社化について

2021年10月29日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井敬太、以下「伊藤忠商事」)は、伊藤忠インターナショナル会社(ITOCHU International Inc.、本社:米国ニューヨーク州、CEO:茅野みつる、以下「III」)を通じ、セキュリティ関連サービスを提供するSilverSky Inc.(本社:米国ノースカロライナ州、CEO:Richard Dobrow、以下「SilverSky社」)と持分法適用会社化を前提とした出資に合意いたしました。※1

情報通信技術の進化、ビジネスモデルを再定義するような大規模な事業変革(デジタル・トランスフォーメーション、以下「DX」)を進める企業の増加、またCOVID-19をきっかけとしたリモートワークの普及などにより、企業のシステム環境の多様化・複雑化が進行しています。一方で、システムの脆弱性を狙ったサイバー攻撃による犯罪被害額も急増しており(世界のサイバー犯罪被害額は2018年の約5,200億米ドルから2020年の約9,500億米ドルに増加※2)、システム環境を総合的に監視し、攻撃に対して迅速に対応する重要性が高まっております。

SilverSky社は、1999年に設立された米国の大手セキュリティ事業者です。同社は、20年以上に亘って培ってきた豊富な経験と知見に基づき、多様なデータを高度に分析することで、未知なる脅威も的確に検知することが可能です。主力サービスであるマネージド・セキュリティ・サービス※3は、グローバルに拠点を置く自社のセキュリティ・オペレーション・センターを通じて24時間体制で顧客の社内ネットワーク、クラウド環境、モバイルや各種端末などを包括的に監視・対処しております。同社は、顧客の経営環境と技術動向の変化を捉えながら対応領域を拡大し、特に高度な規制対応が求められる金融業界やヘルスケア業界を中心に全米で約4,000社にサービスを提供しております。

伊藤忠商事は、この度の持分法適用会社化により、世界の先進的な脅威情報へのアクセスを可能にするとともに、伊藤忠グループが有する国内外のネットワークを活用して、同社の日本を含めたアジア展開を支援してまいります。また、システム及びアプリケーションの開発と運用に豊富な知見を持つ伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:柘植一郎)と連携し、顧客企業の事業継続性に対する懸念を最小化し、デジタル時代における持続的な成長を支援してまいります。

これまで伊藤忠商事は、DX関連の取組みとして、2019年12月にデータマネジメント事業を展開するウイングアーク1st社を持分法適用会社化し、2020年3月には、デジタルコンサルティング事業に強みを持つAKQA社との協業を開始、2020年11月にはデータ活用事業を行うブレインパッド社と資本・業務提携、2021年3月にはクラウドアプリケーション開発事業を行うジーアイクラウド社を設立、2021年4月には国内大手コンサルティング会社のシグマクシス社と資本・業務提携契約を締結いたしました。今回新たにSilverSky社を持分法適用会社に加え、持続可能なデジタル社会の実現に向けてより幅広く貢献してまいります。

  • ※1対米外国投資委員会(CFIUS)の承認を前提としております。
  • ※2出典: CSIS 「The Hidden Costs of Cybercrime」
  • ※3セキュリティ事業者が顧客のセキュリティシステムのログ監視から運用管理までリアルタイムでサポートするサービス

SilverSky社 会社概要

会社名 SilverSky Inc.
所在地 米国ノースカロライナ州モリスビル
代表者 CEO Richard Dobrow
社員数 約300名 (連結、2021年3月31日現在)
事業内容 マネージド・セキュリティ・サービス 
Eメールセキュリティ・サービス
URL https://silversky.com/