フードデリバリー事業における全国の加盟店舗向けの中古タブレット端末の回収・再利用事業について

2022年6月28日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)は、100%出資(間接保有含む)会社で、中古携帯端末のオンライン流通事業を展開する株式会社Belong(本社:東京都港区、代表取締役社長:井上 大輔、以下「Belong」)を通じて、株式会社NTTドコモ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井伊 基之、以下「ドコモ」)、Uber Eats Japan合同会社(本社:東京都港区、日本代表:武藤 友木子、以下「Uber Eats」)と、フードデリバリー事業「Uber Eats」における加盟店舗向けのタブレット端末の回収・再利用事業を開始いたしました。

新型コロナウイルスの影響によるテレワークの浸透や、店頭におけるPOS端末・タクシー内モニター・ ギグワーカー増大などニューノーマル時代のあらゆる場面でスマートフォンやタブレット端末への利用意向が高まっており、新たに端末を導入する企業が増加している一方、世界的な半導体不足により企業がスマートフォン・タブレット端末の確保が出来ず、デジタルデバイスを基点としたDXを推進する企業のビジネスへの影響が出てきております。また、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で半導体不足のさらなる長期化や原料価格の高騰も懸念されます。フードデリバリー業界においても、コロナ禍の影響もあり、通常のレストランに加え、デリバリー業態を主軸とする飲食店や、食品・日用品などのデリバリー対応を始める店舗数が急増し、最終消費者から注文を受け付けるためのタブレットニーズが急拡大しております。

伊藤忠商事およびBelongは、ドコモ、Uber Eatsと協業し、Uber Eatsの登録店舗約15万店向けにタブレットの回収・再利用事業を開始しました。
具体的には、Uber Eatsが加盟店舗向けに配布したタブレット端末が故障や解約となった際に、ドコモ及びBelongが端末を回収し、Belongの国内最大級の中古端末のオペレーションセンターで、端末の検査・スクリーニングを行います。端末が再利用できる場合は、他のUber Eats加盟店舗に再配布し、再利用ができない端末はBelongにて買取し、伊藤忠商事の国内外の流通ネットワークを活かし再流通いたします。本取組は、2021年12月に実証を開始し、現在数千店舗レベルでの回収および再利用・流通を実現し、今般本格展開をいたします。
本取組により、Uber Eatsが本来新規で購入する必要があったタブレット台数の約27% が削減可能になったことに加えて、半導体不足によるスマホ・タブレットの供給不足の煽りを受けず、加盟店舗への安定的なタブレット端末供給を実現しています。

また、スマートフォンにおいては新品端末よりも中古端末を利用することで、約42%のGHG削減効果※1があり、タブレットに関しても同等の効果が見込まれるため、これらの活動を通じて、新品のタブレット端末を利用する台数を削減、端末の再利用を推進することでSDGsの観点からも貢献してまいります。

伊藤忠商事は中期経営計画の基本方針として、「『マーケットイン』による事業変革」と「『SDGs』への貢献・取組強化」を掲げております。Uber Eatsは、登録店舗数が15万を超えるなど、様々な種類の店舗が Uber Eats を通じたデリバリー対応を進める中、店舗へのスムーズな端末提供に加えて、環境負荷の軽減にもつながるタブレット端末の再利用を推進しております。
今後も、中古携帯およびタブレット端末の再利用を通じ、お客様視点に立脚したサービス拡充と丁寧なサポートを推進すると同時に、限りある資源の有効利用による持続可能な社会の発展に貢献することを目指してまいります。

  • ※1一般社団法人サステナブル経営推進機構がLCA分析により算出。新品の「iPhone11」2台を2年間ずつ使用した場合と、新品の「iPhone11」1台を2年間使用し、回収・検品・再販後2年間リユースした場合のGHG排出量を比較。
  • 2022年7月からドコモの法人事業は株式会社NTTコミュニケーションズに統合するため、本事業は2022年7月以降NTTコミュニケーションズで行います。