大阪府カーボンニュートラル技術開発・実証事業採択について
~大阪・関西万博に向けたリニューアブルディーゼルの建設・輸送分野での活用~
2022年8月31日
伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)と伊藤忠エネクス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岡田 賢二、以下「伊藤忠エネクス」)は、大阪府が公募した「カーボンニュートラル技術開発・実証事業」に共同で応募し採択され、大阪・関西万博(以下「万博」)に向けてリニューアブルディーゼル(以下「RD」)を活用した建設・輸送分野での脱炭素化の実証を進めてまいります。
本事業は、2025年開催予定の世界的なイベントである万博の機会を活かして、カーボンニュートラルに資する技術の開発・実証にチャレンジする企業を後押しする大阪府の支援を受けて実施します。また、近年の国際イベントではその準備段階から撤去の期間に亘るまでサステナビリティマネジメントが重要視されており、本万博の基本計画でも「未来社会の実験場」のコンセプトのもと、カーボンニュートラルを体現していく方針です。
伊藤忠商事は伊藤忠エネクスと協業し、万博の建設工事、物品・資材・来場者の輸送等に由来する温室効果ガス(GHG)排出削減策として、世界最大のリニューアブル燃料メーカーであるNeste OYJ※(本社:フィンランド、CEO:Matti Lehmus、以下「Neste」)から調達するRDの導入を図り、エンジン・車両・機械での同燃料の適合評価を進めながら、大阪府内の中小企業と協業する形で、同燃料の配送体制の確立及び建設工事や輸送における利用実証に取り組みます。
伊藤忠商事と伊藤忠エネクスは、2020年からRDをはじめ航空輸送分野でのGHG排出削減燃料として期待の高いSustainable Aviation Fuel (SAF)等のリニューアブル燃料関連事業に積極的に取り組んでいます。これらの取組を通じて次世代燃料サプライチェーンの構築・拡充を加速し、脱炭素社会の実現を目指します。
- ※NesteのRDは食料と競合しない廃食油や動物油等を原料として製造され、ライフサイクルアセスメントベースでのGHG排出量で石油由来軽油比約90%の削減を実現します。RDは所謂「ドロップイン」燃料として、既存の車両/給油関連施設をそのままに利用開始することが可能で、既に欧米を中心に広く流通実績があります。脱炭素施策に係る導入コストを最小限に抑え、GHG排出量削減にも大きく貢献できる次世代リニューアブル燃料として、今後の建設・陸上輸送分野での更なる利用拡大が期待されます。