新興国向け小口金融サービス(マイクロファイナンス)を展開する五常・アンド・カンパニー株式会社への出資について

2022年11月10日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)は、新興国において中小零細事業向け小口金融サービス(マイクロファイナンス)を展開する五常・アンド・カンパニー株式会社(東京都渋谷区、代表執行役:慎 泰俊、以下「五常」)へ出資いたしました。

新興国に暮らす40億人のうち通常の金融サービスを受けられない人々は8割におよび、潜在的な資金需要と供給とのギャップは100兆円(*1)にのぼると言われています。このような状況下、金融とテクノロジーをかけあわせたフィンテックの活用等を通じた新興国における低所得者層・中小零細企業の金融アクセスの改善が課題となっています。

五常は、5カ国(*2)9社のグループ会社を通じ、新興国においてマイクロファイナンスを展開するホールディングカンパニーです。「金融包摂を世界中に届ける」をミッションとして、2014年7月に設立され、グループ会社とともにオペレーションの改善、ガバナンスの強化、デジタルトランスフォーメーションに取り組み、低価格で良質な金融サービスを2030年までに50カ国1億人以上に届けることを目指しています。2022年9月末時点で8,500名のグループ従業員を擁し、運用資産残高は1,000億円を突破しております。

伊藤忠商事は、今般の五常への出資を通じて、当社の事業基盤や国内外のネットワークを活用して、同社のマイクロファイナンス事業の拡大を支援してまいります。また、新興国での共同投資をはじめとする事業機会創出を検討してまいります。

伊藤忠商事は、クレジットカード・後払い事業を展開するポケットカード株式会社を中核として、リテール金融領域において幅広い事業ポートフォリオを有し、消費者のお金に関する様々なニーズに対応するサービスを提供しております。1993年に設立したUnited Asia Finance Limitedは、香港最大手の一社として個人向け無担保ローン事業を行っており、現在は香港に48店舗、中国に18店舗を展開しております。今後も当社の金融事業の海外展開を更に加速させると同時に、新興国における金融アクセスの機会の提供を通じた生活水準の向上への貢献等、SDGsに資する取組を推進してまいります。

  • *1IFCのMSME Finance Gap Report 2018-より五常作成。
  • *2インド・カンボジア・スリランカ・ミャンマー・タジキスタン

写真:微笑むカンボジアの女性

五常のグループ会社より融資を受けている顧客(カンボジア)