心不全検知AIを開発するSIMPLEX QUANTUM社との資本業務提携について
2022年12月5日
伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)は、心電図データを活用した心不全検知AIを開発する、SIMPLEX QUANTUM株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:齋藤 龍、以下「シンプレクスクオンタム」)と資本業務提携を致しました。
心不全は、心臓から十分な血液を送り出せず、必要な血液循環量を保てなくなる症状・病態のことです。近年、日本では高齢化に伴い心不全患者数が増加しており、現在、全国で約120万人いる罹患者数は、2030年には約130万人に達すると推計されております。※1
心不全の診断には、医師の問診、聴診、胸部X線検査、心電図検査、血液検査など、総合的な判断が必要と言われております。また、心不全の初期症状ははっきりと現れにくく、放置したまま重症化を招いてしまうケースも少なくありません。
シンプレクスクオンタムは、医療・ヘルスケア領域で生体情報を活用したAI開発を行う企業です。2020年1月より国立大学法人東京大学医学部附属病院と共同研究を進め、約60万件の心電図データを分類し、心電図データから心不全を検知するAIを開発し、高い精度を示しております。今後、同AIを診断補助として展開する予定です。さらに、開発した心不全検知AIをウェアラブルデバイスと連携させることで、日常生活の中で心不全の悪化を検知し、病院受診を促す仕組みの構築を進めております。
伊藤忠商事は今回の資本業務提携を通じて、当社グループ内外の医療機関、ヘルスケア関連のネットワークを活用して、同社の心不全検知AIの普及・協業を支援してまいります。
伊藤忠商事は、中期経営計画の基本方針として「『マーケットイン』による事業変革」を掲げており、本取組はこれに合致するものです。今後も伊藤忠商事は医療ヘルスケア領域を注力分野と位置付け、患者や医療従事者、医療機関のニーズに応える新規サービスを企画・開発し、より良い医療が提供される社会に貢献するよう、積極的な事業展開を進めてまいります。
- ※1出典元:日本心臓財団 「超高齢社会で急増する心不全」
心不全検知AIが、心電図データを解析し心不全の重症度を識別
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心不全検知AI「NIHA-HF」
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SIMPLEX QUANTUM株式会社
所在地 | 〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町29-12 渋谷CHビル3F |
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代表者 | 齋藤 龍 |
設立 | 2014年10月 |
事業内容 | AI開発事業 |
URL | https://simplex-q.com/ |