国内の携帯端末1台毎に、アフリカの携帯端末1台をリサイクルするプログラム「E-waste Compensation」の提供を開始

2023年2月7日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)は、アフリカの携帯端末等の電子廃棄物を回収しリサイクルするClosing the Loop社(本社:オランダ アムステルダム、代表取締役社長:Joost de Kluijver、以下「CTL」)と提携し、国内の携帯端末1台の販売毎にアフリカの携帯端末1台をリサイクルするプログラム「E-waste Compensation」の法人向けの提供を開始いたします。

電子廃棄物(E-waste)は、世界で最も増えている廃棄物で、多くは先進国から運び込まれ、途上国等に不当に廃棄されていると言われております。2019年に世界で5,360万トンの電子廃棄物が発生し、2050年には1億1,000万トンになると予測されています*1
世界最大の電子廃棄物の集積場であるガーナの「アグボグブロシー地区」を始めとする廃棄場では、電子廃棄物を燃やして金属を得て稼ごうとする人々が絶えず、そこで発生する有毒ガスにより多くの人が深刻な健康被害を受けております。

CTLは、IT機器の第三者認証機関によって初めて認証された*2世界で唯一のアフリカの電子廃棄物を回収しリサイクルするリーディングカンパニーです。同社の提供する「E-waste Compensation」は、新規に製造・流通される携帯端末等の電子機器に対して、アフリカの製品寿命を終えた機器を回収・リサイクルすることによって、同等の補償(compensation)を付加することができるプログラムです。CTLは、途上国において、野焼きなどの危険な処理から得られる報酬以上の価格で携帯端末の買取・回収を行うことで、現地の労働環境改善を支援します。また、回収した端末はEU圏内の高度な技術を有するリサイクル施設に輸送し、適切にリサイクルします。

伊藤忠商事は、CTLと提携し、国内で初めて「E-waste Compensation」の法人向けの提供を開始いたします。まず第一弾として携帯電話メーカーのFCNT株式会社(本社:神奈川県大和市、代表取締役社長:田中 典尚、以下「FCNT」)向けに同プログラムを提供します。FCNTは、NTTドコモより2月10日に発売開始されるFCNT製の新機種「arrows N F-51C」の1台販売ごとに、アフリカで廃棄されている携帯電話1台をリサイクルいたします。
今後は、これまで培った携帯流通分野における国内外のネットワークを活用し、モバイル端末メーカーや通信キャリア等に本プログラムを展開していくと同時に、携帯端末を購入・利用する法人企業へもSDGsの取組として本プログラムの活用を促してまいります。

伊藤忠商事は中期経営計画の基本方針として、「『マーケットイン』による事業変革」と「『SDGs』への貢献・取組強化」を掲げております。今回の取組を通じ、今後も限りある資源の有効利用による持続可能な社会の発展に貢献することを目指してまいります。

  • *1国連大学(UNU)、国際連合訓練調査研究所(UNITAR)、国際電気通信連合(ITU)、国際廃棄物協会(ISWA)による共同レポート。
  • *2サステナビリティに着目したエコラベル「TCO Certified」の第三者認証機関。紛争鉱物問題、労働者の環境、E-waste問題など、社会・環境面の包括的な観点から、製品のライフサイクル全体にわたり、製品の評価・認証を実施。

アグボグブロシー地区における電子廃棄物の現状

写真:電子廃棄物の山

写真:電子廃棄物を燃やして金属を探す人々

E-waste Compensationのプログラムイメージ

E-waste Compensationでは、アフリカで回収した端末を選別・管理し、欧州で適切にリサイクルしています。

写真:collection、Products、sorting、Administration、Recycling

arrows N F-51Cについて

写真:商品 arrows N F-51C、誰よりも「これから」を想うあなたに。エシカルな選択を。

製品情報 https://www.fmworld.net/product/phone/f-51c/