北米における水力タービン製造・メンテナンス会社買収について

2023年5月29日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)は、船舶及びエネルギー関連事業を行うWärtsilä社(本社:フィンランド・ヘルシンキ、以下「バルチラ社」)より、北米で水力タービンの製造及びメンテナンス事業を展開するAmerican Hydro社(本社:米国・ペンシルベニア、以下「アメリカンハイドロ社」)の全株式、及びバルチラ社がカナダに保有する関連資産を取得いたしました。

アメリカンハイドロ社は、北米に約2,000箇所以上あるとされる水力発電所向けに、水力タービン及び関連設備における設計・製造・メンテナンスサービスを単独で提供することが可能です。同社はこれまでに700基以上のタービン納入を含むメンテナンス契約の実績を有しており、高いエンジニアリング能力と製造ノウハウを活用した高品質なサービスを提供しています。同社の買収と買収後の運営は、伊藤忠商事の米国法人、伊藤忠インターナショナルの完全子会社であるIndustrious Group Inc.(本社:米国・オハイオ、以下「インダストリアスグループ社」)を通じて行います。インダストリアスグループ社では、北米における老朽化したインフラ設備へのメンテナンスサービスの需要の高まりを捉え、同地域における機器メンテナンス事業の拡大を目指しています。

これまでに伊藤忠商事は、北米において子会社を通じ、再生可能エネルギーの開発・投資・運転・保守メンテナンス分野に携わってきました。今後更なる脱炭素化と、インフラ設備をより長く使用することを目指す北米において、インダストリアスグループ社を通じて重要な再生可能エネルギー関連インフラ向けに高品質なサービスを提供することで、持続可能な社会への貢献を目指します。

伊藤忠商事は中期経営計画「Brand-new Deal 2023」の基本方針の1つとして「『SDGs』への貢献・取組強化」を掲げ、その一環として再生可能エネルギー関連ビジネスを推進しています。脱炭素社会・持続可能な地域社会の実現、地球環境への負荷軽減に向けて今後も貢献してまいります。

会社概要

会社名 American Hydro(アメリカンハイドロ)
本社所在地 アメリカ合衆国、ペンシルベニア州、ヨーク
設立 1986年
事業内容 水力発電所向けタービンの設計、製造、据付、メンテナンス
URL https://www.ahydro.com/

水力発電用タービン

写真:水力発電用タービン