脱炭素社会実現を目指した南アフリカ ハイブ社とのグリーンアンモニアビジネスでの協業について

2023年12月11日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)は、Hive Hydrogen South Africa(以下「ハイブ社」※1)と、脱炭素社会の実現を目指したグリーンアンモニア分野での協業に関するMOC(Memorandum of Cooperation/協力覚書)を締結いたしました。

2023年9月に、経済産業省は東京GXウィークプレナリーセッションを開催し、日本と南アフリカ共和国間にて水素・アンモニア分野における協力覚書が締結されました。今回のハイブ社とのMOCは、両国間の覚書の目的である持続可能で安価な水素及びアンモニアのサプライチェーンの開発に関する協力の深化に合致するものです。

今後両社は南アフリカ共和国東ケープ州ネルソンマンデラベイ、クハ(Coega)におけるグリーンアンモニア製造事業につき共同で検討してまいります。本製造事業は同国の豊富な再生可能エネルギー(風力及び太陽光)や港湾等の既存設備を活用することで、競争力のあるグリーンアンモニアを製造及び販売することを見込んでおります。

アンモニアは低コストで効率よく輸送・貯蔵できる水素キャリアであり、火力発電所や船舶でのCO2フリー燃料として、温室効果ガスの排出削減効果が期待されています。両社で検討するグリーンアンモニアは、従来のガスや石炭といった化石燃料由来の製法とは違い、再生可能エネルギーを資源とし、電気分解プロセスを経て得られるグリーン水素から生産されます。グリーンアンモニアは、CO2排出ネットゼロに近づける上で、次世代の持続可能なエネルギー資源として注目されています。

伊藤忠商事は中期経営計画の基本方針のひとつに「『SDGs』への貢献・取組強化」を掲げ、安定的なアンモニア供給のためのサプライチェーンの構築に向けた取組を強化しており、カナダでの低炭素アンモニア製造販売事業プロジェクト、アンモニア燃料船の開発と舶用アンモニア燃料の国際バリューチェーン構築、低炭素アンモニアの肥料用途における利用等を推進しています。

伊藤忠商事は、ハイブ社と共に、本MOCをプラットフォームに、低炭素化社会の実現に向けて、南アフリカの競争力のある資源を活用したグリーンアンモニアのサプライチェーン構築を目指します。

調印式の様子

写真:Thulani Gcabashe, Chairmanと石塚総支配人が握手をかわす様子

左からBaphelele Mhlaba, Chief Of Staff at Office of the Premier, Eastern Cape、Thulani Gcabashe, Chairman, Hive Hydrogen SA、
石塚新弥伊藤忠商事アフリカ総支配人、牛尾滋駐南アフリカ共和国特命全権大使