英国自転車メンテナンス会社Fettle Bike Repair社の買収について

2024年1月17日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)は、英国子会社European Tyre Enterprise Limited傘下のKwik-Fit (GB) Limited(以下「KF社」)を通じ、Fettle Bike Repair(本社:英国・ロンドン、CEO:Jeyda Heselton、以下「Fettle社」)の全株式を取得いたしました。本買収により、Fettle社の自転車メンテナンス事業の運営ノウハウやマーケティング力を活用し、英国におけるタイヤ販売および自動車メンテナンスを手掛けるKF社とのシナジー創出を追求してまいります。

Fettle社は、自転車メンテナンスの利便性追求を使命として2019年に設立されました。KF社とは昨年3月に協業を始めており、Fettle社の店舗をロンドン市内のKF社2店舗、及び英国南西部ブリストル市内のKF社1店舗に併設する形で、計3店開設しました。サイクリストの利便性を第一に考え、独自の高度な技術力と優れたサービスで高いユーザー満足度を獲得し、成長を続けています。

英国は環境意識が高く、気候変動対策が進んでおります。同国の政策による自転車レーン整備や環境規制の強化を背景に、主に都市部においてシェアバイクが普及し、また「ラストワンマイル」の配送サービスにe-Bikeやe-カーゴバイクを使用する企業が急速に増えています。

KF社はFettle社とともに、英国全土に展開されているKF社自身の店舗インフラを活用しながら自転車向けのアフターサービスネットワークを構築し、サイクリスト個人向けのサービスに加え、法人向けメンテナンス受託にも注力していきます。また、オンライン活用により直販志向を強めつつある自転車メーカーにとっても、全英ネットワークを有するメンテナンス事業者との提携は、顧客へのサポート強化の有力な選択肢の一つとなります。このようなメンテナンスを中心とした自転車のアフターサービス需要を捉え、更なる事業拡大を推進いたします。

伊藤忠商事は中期経営計画に「『マーケットイン』による事業変革」ならびに「『SDGs』への貢献・取組強化」を掲げています。今般のFettle社買収を通じて、多様化する移動手段のメンテナンス需要に応え、モビリティのアフターサービスのネットワーク構築を全英で進めることで、環境低負荷型の社会システムの実現や持続可能な社会の発展に貢献してまいります。

Fettle社 営業風景

写真:店内での仕事風景

写真:店頭でお客様との挨拶風景

KF社について

1971年に設立されたKwik-Fit Groupは、世界最大級の独立系自動車部品・修理・交換専門店です。KF社は英国全土にグループ会社と合わせ720拠点のサービス・センターを持ち、全国に移動式タイヤ・フィッティング車両を配備し、タイヤ、ブレーキ、排気装置、車検、その他各種サービスを提供しています。
加えて、同社は整備士不足の課題に直面する英国において、Kwik Fit Training Academyという自動車整備士養成所を英国内で4カ所展開しております。e-Bikeやe-カーゴバイクの整備も将来的に養成所のメニューに加えることで、「人々が安心して自動車・自転車に乗れる社会」に貢献してまいります。