タイ及びラオスにおいて損害保険事業を展開するThaivivat Insurance PCLへの出資について
東南アジアにおける損害保険市場の元受保険分野に進出
2025年1月16日
伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)は、タイ王国のThaivivat Holdings PCL(本社:バンコク、President & CEO:Jiraphant Asvatanakul)と、同社子会社でタイ及びラオスにおいて損害保険事業を展開するThaivivat Insurance PCL(本社:バンコク、President & CEO:Jiraphant Asvatanakul、以下「TVI社」)への出資に合意いたしました。TVI社の株式取得は、関連当局の承認完了を以って、2025年2月中に実行予定です。
タイの損害保険市場は、2023年の収入保険料総額が約2,850億タイ・バーツ(約1兆2,800億円)、2018年以降は年率4%超で成長をしており※1、今後も自動車保険を始めとする個人向け保険分野を中心に成長が予想されています。また、電子商取引(EC)などのデジタル市場も年率10%を超える成長が見込まれており、テクノロジーを活用したInsurTech※2分野での市場革新も期待されています。
TVI社は現地の金融機関や大手小売等との提携による強力な保険販売チャネルや、デジタル技術を活用した商品開発力を活かし、引受保険料において業界の年平均成長率4.2%(2019年-2023年)を大きく上回る11.4%を実現しています。特に、主力の自動車保険分野では、自動車エンジンのオン・オフに連動した実運転時間に基づいて保険料の計算を行う「Pay-Per-Use保険」をタイで初めて開発し提供するなど、革新的な商品を市場に送り出しています。
当社は、香港やタイを中心に、日系企業では最大規模の保険仲介事業者(ブローカー)としてグローバルネットワークを構築しており、タイにおいては、30年以上にわたりブローカーとしての知見を有しています。今回、TVI社への出資を通じて、東南アジアにおける元受保険※3分野に進出することで、ブローカーの立場では協業が困難であった日系・非日系企業との取引や、オートローンや消費者金融等の当社既存事業との協業を実現し、TVI社の企業価値向上とトレードメリットの創出を目指します。
伊藤忠商事は、経営方針「The Brand-new Deal~利は川下にあり~」を掲げています。当社は、ほけんの窓口グループ株式会社をはじめとする国内のリテール保険分野に強みを有しており、海外では、東南アジアでのバイク保険の展開や、タイでのペット保険の販売等、海外現地でのリテール保険分野の取組強化を進めています。
本資本提携を通じて、海外におけるリテール保険引受分野に進出し、事業領域及び収益基盤の拡大を目指してまいります。
- ※1Thai General Insurance Association Market Reportより引用。
- ※2InsurTech:「Insurance」と「Technology」をかけ合わせた言葉で、保険分野におけるフィンテックを指す。
- ※3元受保険:一般の保険契約者から直接保険の引受をすること。保険会社間の取引である再保険と区別する意味で使用。
TVI社について
|
会社名 | Thaivivat Insurance Public Company Limited |
---|---|
代表者 | Jiraphant Asvatanakul |
本社所在地 | 71 Din Daeng Road Samsen Nai Phaya Thai Bangkok 10400 |
設立年月日 | 1952年10月8日 |
資本金 | 303百万バーツ |
従業員数 | 844名(TVI社単体) |
売上高 | 7,135百万バーツ(2023年実績) |
URL | https://www.thaivivat.co.th/en/index.php |