エイツーヘルスケア社を通じた育薬分野における受託事業の体制強化について
医薬品の製造販売後調査事業を手掛けるファルフィールド社の事業を譲受
2025年10月28日
伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)は、100%子会社であるエイツーヘルスケア株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:神谷 均、以下「エイツーヘルスケア」)を通じて、医薬品の製造販売後調査(PMS:Post Marketing Surveillance)事業を手掛ける株式会社ファルフィールド(本社:東京都江東区、代表取締役社長:山口 司、以下「ファルフィールド」)の事業を事業譲受により承継し(以下「本事業承継」)※1、育薬分野における受託事業の体制を強化します。
 
製薬業界において、医薬品が上市された後も、より安全で効果的な治療を実現するために改良を継続する「育薬」事業は、患者や医療従事者、製薬企業が協力して医薬品を「育てる」取組として、近年ますます重要視されています。臨床試験で有効性・安全性は示されているものの、上市後に、幅広い患者を対象に使用実態に関するデータを継続的に収集・分析することで、承認時には把握が困難なリスクや、より適正な使用方法が明らかになり、医薬品ライフサイクルマネジメント※2の高度化に繋がります。
 
ファルフィールドは、株式会社メディパルホールディングス(本社:東京都中央区、代表取締役社長:渡辺 秀一)の100%子会社である株式会社メディセオ、株式会社エバルス、株式会社アトルにおける医薬品上市後のPMS事業を会社分割により承継する形で設立され、医薬品の臨床研究支援業務から製造販売後調査まで受託する医薬品開発業務受託機関(CRO:Contract Research Organization)です。同社は、特にPMSを強みとするCROとして、専門的知見と全国に広がる情報収集体制を活かし、多様な疾患領域における育薬事業を支えてきました。
 
伊藤忠商事は、様々な疾患領域における企業及び医師主導治験等を数多く受託するCROのエイツーヘルスケアを中心に、国内外の製薬企業の医薬品開発を支援しています。2025年4月に、エイツーヘルスケアは育薬エビデンスの創出を幅広く提供する専門組織を新設し、臨床研究やPMS、リアルワールドデータ(Real World Data、RWD)※3関連事業を統合し育薬分野の支援事業を強化しています。本事業承継を通じて、育薬事業における医薬品使用成績情報の収集機能を一層強化し、上市後医薬品の価値最大化と患者中心の医療の実現に向けて、今後も継続的に取り組んでまいります。
 
伊藤忠商事は、経営方針「The Brand-new Deal~利は川下にあり~」を掲げ、社会の変化に伴い多様化する売り手・買い手・世間のニーズを捉え、川下を起点にビジネスを開拓・進化させ、事業領域を拡大しています。当社は、本取組により医薬品の適正使用を推進し、より良い医療が提供される社会に貢献してまいります。
- ※1事業譲受日(効力発生日)は2025年11月1日を予定しています。
- ※2医薬品を長期間有効活用するために改良等を続けることを指す。具体的には、適応症の拡大や剤形の追加、用法・用量の改善によって製品価値を高め、製品の寿命を伸ばす。
- ※3日常の実臨床の中で得られる医療データの総称。RWDにはレセプトデータ、DPCデータ、電子カルテのデータ、健診データ、 患者レジストリデータ、ウェラブルデバイスから得られるデータなどが挙げられる。
エイツーヘルスケア株式会社
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| 所在地 | 東京都文京区小石川1-4-1 住友不動産後楽園ビル20F | 
|---|---|
| 代表 | 神谷 均 | 
| 設立 | 2003年7月 | 
| 事業内容 | 医薬品・医療機器・再生医療等製品・ワクチン開発、 製造販売後調査等、臨床研究受託事業 | 
| URL | https://www.a2healthcare.com/ | 
株式会社ファルフィールド
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| 所在地 | 東京都江東区佐賀二丁目8番20号 | 
|---|---|
| 代表 | 山口 司 | 
| 設立 | 2020年10月 | 
| 事業内容 | 疫学研究・臨床研究等の受託、コンサルティング業務、他 | 
| URL | http://phar-field.com/ | 

 
