固定翼式ドローンを活用した航空測量の実用化に向けた新たな取組について

2026年1月7日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)は、株式会社パスコ(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:高橋 識光、以下「パスコ」)、イエロースキャン・ジャパン株式会社(本社:東京都調布市、代表取締役: トリスタン・アルイ、以下「イエロースキャン・ジャパン」)と、航空測量における固定翼式ドローンの実用化に向けた協業に関する基本合意書(以下「本合意書)を締結いたしました。

VOYAGER(ボイジャー)を搭載したW198

測量は、災害対策のあらゆる段階(①ハザードマップ作成、地盤変動監視といった事前予防、②発生時の情報収集や被害状況の把握、③復旧・復興時における地形変化の測量や復旧計画の策定)で、重要な役割を果たしており、被害の軽減と迅速な復旧に大きく貢献しています。また、日本の国土は約7割が山地や丘陵地で占められ、地形が急峻で川も短く流れが速いという特徴があります。そのため、従来は人や航空機での調査が困難だった場所でも、ドローンによる測量技術の向上により、危険で困難な場所でも、安全に測量を行うことが可能となりました。一方で、これまで主に使われてきたマルチコプター型※1ドローンでは、実測可能な距離や範囲が限られていました。

伊藤忠商事が資本・業務提携している独Wingcopter GmbH社製のeVTOL型※2ドローン「Wingcopter 198((以下「W198」)」は、固定翼機でありながらマルチコプター型のような自律垂直離発着・ホバリング機能を持つドローンです。これはマルチコプター型よりも長距離・広範囲に飛行することが可能で、現在は血液製剤や医療機器の輸送に活用することを検討しています。

今回の合意により、イエロースキャン・ジャパンが製造・販売する世界最高水準の測量スペックを誇るUAV※3搭載型レーザスキャナ「VOYAGER(ボイジャー)」をW198に搭載し、航空測量国内最大手のパスコが長年培ってきた測量に関する運用品質・安全性の担保に係る知見を組み合わせることで、これまで航空機やヘリコプターでないと難しいとされてきた長距離・広範囲での測量が可能となります。更には、測量業務の自動化・省人化をも可能にし、測量事業の持続的な発展と共に、災害リスクの最小化の実現に寄与します。

伊藤忠商事は、経営方針「The Brand-new Deal~利は川下にあり~」のもと、社会や取引先の多様なニーズを的確に捉え、川下起点での新たなビジネスを創造・成長させることで、事業領域の更なる拡大を目指してまいります。

  • ※12つ以上のローター付き回転翼を、放射状に配置した形状の回転翼機のこと
  • ※2Electric Vertical Take-Off and Landing aircraftの略、電動垂直離着陸機のこと
  • ※3Unmanned Aerial Vehicleの略。無人航空機のこと

本合意書における各社の役割

伊藤忠商事 1. Wingcopter 198の手配及び提供
2. Wingcopter 198の運航
3. Wingcopter 198の運航に必要な許認可の取得、申請、届出及び登録の実施等関係法令上必要な対応の確認及び実施
パスコ 1. Wingcopter 198の運航支援
2. Wingcopter 198を用いた測量実務を実施するにあたって必要となる関連機関並びに関連施設との調整
3. 測量機器を搭載したWingcopter 198を用いた測量実務の機会創出、測量情報の分析・評価
イエロースキャン・ジャパン 1. Wingcopter 198に搭載する測量機器の手配と提供
2. Wingcopter 198に搭載する測量機器からの測量情報の抽出と提供
3. 測量実務に必要な許認可の取得、申請、届出及び登録の実施等関係法令上必要な対応の確認及び実施の支援

Wingcopter社について

社名 Wingcopter GmbH (ウイングコプター)
代表者 Tom Plümmer (トム・プルマー)
本社所在地 Feldstrasse 16,64331 Weiterstadt Hessen,Germany
設立年 2017年
資本金 33,095EUR
従業員数 約130名
URL https://wingcopter.com/

W198の仕様

モデル Wingcopter198
最大積載量 最大4.5kg
耐風性 平均15m/s 突風時20m/s
巡行速度(標準) 90km/h
最大飛行距離 110km
本体L x W x H 167cm x 198cm x 66cm
本体重量 24.9kg