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「”名画になった”海 展」

~海洋プラスチックによるゴミ問題をアートで見つめる~


ITOCHU SDGs STUDIOでは、プラスチックゴミによる海洋汚染問題をアートで表現した展示『“名画になった”海 展』を7月18日まで開催しています。

『生きものを通じて世界に笑顔と感動を』をスローガンに掲げる横浜八景島が、一人でも多くの方に海洋ゴミ問題に向き合い、自分にできることを考えていただくきっかけをつくりたいという思いから展示を行っています。

「”名画になった”海 展」

第一部は絵画展示。
もし、あの名画の描かれた時代が、2050年だったら?
AI技術を用いて、誰もが知るあの巨匠たちが遺したかった海の、ゴミであふれた未来の姿を描いています。

「”名画になった”海 展」
「”名画になった”海 展」

誰もが1度は見たことのある海外の透き通る海が描かれた名画もプラスチックゴミの量が魚の量を超えると言われている2050年の姿に。
『スタイルトランスファー』というAI技術を用いて、それぞれの巨匠の画風や絵のタッチが再現されています。

「”名画になった”海 展」

あの葛飾北斎の『富嶽三十六景神奈川沖浪裏』も2050年の姿に。
波しぶきに描かれている大量のゴミ。じっくり見てみると、細かくプラスチックゴミが描かれている様子も分かります。東京湾に浮かぶゴミで1番多いのは、風に吹かれて飛んだ『人工芝の破片』だそうです。
日本では99%のプラスチックは適切に処分されていますが、残り1%は適切に処分されていません。小さい数字のように感じますが、重さにするとなんと14万トン。その多くが海に流されていると考えると、予想を上回る量のプラスチックが日本から流出している事実に考えさせられます。

「”名画になった”海 展」

また、北極やマリアナ海溝でもプラスチックゴミが見つかっており、マリアナ海溝にいる生物の70%はプラスチックを食べてしまっているとのこと。
プラスチックゴミの問題は、日本だけでなく、世界中の問題であると気づかされます。

絵画の先に並ぶのは、マイクロプラスチックが漂う海の中と、そこで暮らす海の生物を表現したスノードームの展示。

「”名画になった”海 展」

マイクロプラスチックとは5mm以下の細かいプラスチック粒子を指します。海岸に打ち寄せられたプラスチックゴミが紫外線や波の影響で分解されたり、スクラブ洗顔料や一部の歯磨き粉などに含まれる「マイクロビーズ」とよばれるプラスチック粒子が下水道を通じて海に放出されたりすることで、世界の海に広がっています。

「”名画になった”海 展」

カクレクマノミの棲み処となるイソギンチャクは、海中のマイクロプラスチックの影響で白化することが報告されています。このままでは、カクレクマノミの世界的な減少につながる可能性もあるとのこと。
水族館をはじめ、ダイビングやシュノーケリングでカクレクマノミを見たことがある人も多いのではないでしょうか?「カクレクマノミが海の中で見られなくなる」という未来を防がなくてはなりません。

「”名画になった”海 展」
「”名画になった”海 展」
「”名画になった”海 展」

スノードームの中を舞うフレークは、実際に海から回収したプラスチックを使用したもの。カラフルでとてもきれいに見えますが、実際に海の中をたくさん舞っていて、海の生物たちと共存している状況が世界中で起こっている、ということです。
特に1mm以下の砂より小さいプラスチックは、集める方法が無く、行方不明になってしまうそう。プラスチックゴミの排出をしないことが大切であると感じました。

「”名画になった”海 展」

会場には、ビーチクリーンを通じて回収されたプラスチックを用いて作られたランプの展示も。また、ビーチクリーン活動を行っているNPO法人への募金もできます。

プラスチックゴミ問題は、レジ袋やプラスチックストローの廃止といった、私たちにも身近な話。しかし、実際に「何が問題なのか」「どんな影響があるのか」を知らない方も多いのではないでしょうか。
海の現状と未来の姿を知ることで、日々の行動を見直すきっかけになりました。

「”名画になった”海 展」

最後に、展示されている作品はすべて撮影可能です。
期間中にInstagramで@itochu_sdgs_studioをフォローし、指定のハッシュタグをつけて写真を投稿すると、施設内のカフェでドリンクを一杯無料でいただけるキャンペーンも。

アートとしても楽しめる空間なので、梅雨のお出かけにぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

■概要
「”名画になった”海」展
開催期間:5月31日(火)~7月18日(月・祝)
営業時間:11:00~18:00
開催場所:ITOCHU SDGs STUDIO
住所:東京都港区北青山2-3-1 Itochu Garden B1F
入場料:無料
休館日:毎週月曜日
※月曜日が休日の場合、翌営業日が休館

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