ミドリムシ海外培養実証事業の開始について

2019年11月27日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:鈴木善久、以下「伊藤忠商事」)は株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、代表取締役社長:出雲充、以下「ユーグレナ社」)と共に飼料用及びバイオ燃料用ミドリムシの海外培養実証事業について、既報のインドネシア共和国に加えてコロンビア共和国で行うことに決定し、パートナー企業と協力協定を締結しました。これにより、本実証事業の実施体制が整備され、プロジェクトが本格始動しました。

【ご参考】
〇株式会社ユーグレナとの微細藻類ユーグレナ海外培養実証事業開始に向けた覚書の締結について 2019年6月19日
https://www.itochu.co.jp/ja/news/press/2019/190619.html

上記リリース後、生産コストや培養環境、用地確保の観点から、既報のインドネシア共和国に加えコロンビア共和国を本実証事業の候補国に選定し、ミドリムシを現地で培養するための実施体制をユーグレナ社と構築して参りました。今般協力協定を締結したコロンビアのDrummond Ltd. Colombia 社(以下「DMMD」)は伊藤忠商事が2011年に出資した石炭サプライヤーで、同企業が所有する火力発電所の近隣にミドリムシの培養試験を実施する場所を確保しました。同発電所より排出される二酸化炭素や熱を利用していくことを意図しています。

DMMD火力発電所と近隣の培養試験の実施施設

また、ユーグレナ社はコロンビアセサール県の有力大学であるUniversidad Popular del Cesarと提携し、日本企業だけでは困難な現地当局からの実証事業に関する研究許可を取得しました。今後は同大学を通じて、日本産ミドリムシの輸出入、現地ミドリムシの採取や、ミドリムシの屋外培養試験などの研究活動を行います。本年8月にユーグレナ社から同国へ研究員が派遣され、試験設備の準備を完了しており、11月上旬より現地培養試験を開始しています。

一方で、インドネシアでも同様に現地パートナー企業、大学を選定、既に研究員を派遣しており、コロンビアと同時期に培養試験を開始します。今後半年から1年間にわたる両国での試験結果をもとに実施国を絞り込み、その後徐々に実証試験の規模を大きくしていくことを予定しています。

伊藤忠商事とユーグレナ社は、本実証事業を通じて、以下に挙げたSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献していきます。