リサイクルナイロンを使用した漁網の共同開発および販売開始について
2024年3月5日
伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)は、世界的なリサイクルナイロンブランド「ECONYL® (以下「エコニール」)」を展開するAquafil S.p.A.(本社:イタリア、CEO:Giulio Bonazzi、以下「Aquafil」)、および漁網製造会社である桃井製網株式会社(本社:兵庫県赤穂市、代表取締役社長:桃井 一光、以下「桃井製網」)、木下製網株式会社(本社:愛知県西尾市、代表取締役社長:木下 康太郎、以下「木下製網」)と、リサイクルナイロンを使用した漁網を共同開発し、販売を開始しました。
現在、世界では年間約115万トンの漁業由来のプラスチックごみが社会問題となっています(※1)。持続可能な海洋環境を実現するため、環境に配慮した製品の開発や、使用済み漁具等の海洋ごみのリサイクルへの取組が求められています。
伊藤忠商事は、2022年3月にAquafilへの資本参画を行い(※2)、同社と共同で、使用済み漁網を含む廃ナイロンの回収、リサイクルナイロン「エコニール」の販売、および「エコニール」の新規用途開発に取り組んできました。回収された廃ナイロンは、ナイロン原料であるカプロラクタムを経て、「エコニール」として再生されます。「エコニール」はファッション・自動車業界等、全世界 2,500 社以上のブランドオーナーに採用されてきましたが、漁業界では漁網の強度や染色性等の課題から、これまで製品化が困難でした。
今回開発した「エコニール」は漁網に適した強度と特性があり、桃井製網および木下製網の製網技術と組み合わせることで、石油由来のナイロン漁網に比較して品質が劣らないリサイクル漁網の開発に成功しました。既に量産体制を確立しており、漁業界においてもナイロン循環リサイクルを推進していきます。また、この「エコニール」の製造技術を活用し、スポーツギア等への展開も検討しています。
伊藤忠商事は、持続可能な海洋環境の実現を目指し、これまで海洋ごみを製品化する事業に取り組んできました(※3)。環境に配慮した漁網の普及や使用済み漁網の回収を進めることで、今後も国内外の企業とのパートナーシップのもと、持続可能な循環型社会の構築に貢献していきます。
ナイロン循環スキームイメージ図
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- *「エコニール」は廃漁網だけでなく、さまざまなナイロン廃材からできています。伊藤忠商事は、廃漁網の回収のみならず、工程内端材やキャストナイロンの廃材も回収しています。
桃井製網株式会社
所在地 | 兵庫県赤穂市中広1576-5 |
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代表 | 桃井 一光 |
設立 | 1935年9月 |
事業内容 | 釣糸及び漁業資材等の製造、加工、販売、輸出入 |
URL | https://www.momoi.co.jp |
木下製網株式会社
所在地 | 愛知県西尾市西幡豆町播摩門内1 |
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代表 | 木下 康太郎 |
設立 | 1948年11月 |
事業内容 | 漁網及び陸上用各種ネット製造・販売 |
URL | http://muketsu.co.jp/index.html |