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「FRaU SDGs」。それは、講談社「FRaU」が2018年に女性誌で初めて、一冊まるごとSDGsに特化した雑誌。以来、号を重ねながら確実に裾野をひろげています。そんなFRaU独自の視点で、伊藤忠商事のSDGsへの取り組みをご紹介します。

新時代のファッションを纏って味わう「未来の試着室」

新時代のファッションを纏って味わう「未来の試着室

やっぱりおしゃれって楽しい!

“何を着るか”を見つめ直すことで未来が変わる

自信を、きらめきを、心地よさを与えるファッションは、私たちにとってなくてはならない存在だ。しかしながら、大量生産、大量廃棄、生産時におけるCO2の排出や生産者の労働環境問題など、深刻な課題を抱えているのも事実。ファッション産業は、世界で二番目に環境汚染を引き起こしているといわれるほど、社会にもたらす影響力は大きい。ならばそのファッション産業が生まれ変われば、どんな輝かしい未来が待っているのだろう?

どんどん進化を遂げるファッションの可能性を展示した企画展「未来の試着室」を、ITOCHU SDGs STUDIOにて2月27日(日)まで開催している。ファッションの多様な在り方、そして自分にできることの多様さにも触れられる切り口の異なる5つの試着室を設置。



「未来を、試着しよう。」エントランスでは、ITOCHU SDGs STUDIO アンバサダーを務める冨永愛さんのインパクトあふれるビジュアルに視線を奪われる

「革新を着る。」「わたしを着る。」「循環を着る。」「文化を着る。」「森を着る。」地球環境への配慮、リサイクル・リユース、ダイバーシティ&インクルージョン、伝統文化の継承など、“何を着る”のか。鏡の前で向き合うことで、服との関わり方が変わり、服の楽しみ方が変わり、自分の選んだ服が、やがてみんなの未来を変えていくーー。そんな願いを込めた5つの試着室は、ファッションが持つ可能性と新しい自分に出会える場所。「これからのファッションの楽しみ方」を試着して、「理想のファッションの未来」を思い描いてみよう。

ITOCHU SDGs STUDIOとは

伊藤忠商事が取り組むSDGsアクションのひとつとして2021年4月に開設。生活者が社会課題を身近に捉えるためのきっかけづくりの場として、「知る・学ぶ・買う」モノ・コトを発信。

  • ・SDGsをさまざまな角度から切り取った情報発信・体験の場をつくり、「人と商いと地球」をつなぐカルチャープラットフォームの構築。
  • ・SDGsに関する活動を行う団体などへ、展示スペースおよびSNS発信などの撮影スペースを無償で提供。(年6回程度の企画展を開催予定)
  • ・ラジオブース設置およびITOCHU SDGs STUDIO冠番組「J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE」における世の中の「SDGs」の取り組みを発信。(番組ナビゲーター:SHELLYさん)

詳しくは こちらをチェック!

1 革新を着る。「KUROZOME REWEAR PROJECT “K”」

1915年(大正4年)から黒染め一筋。黒を極める「京都紋付」による、伝統産業を後世に残すべく現代版にアップデートした「KUROZOME REWEAR PROJECT “K”」は、着古した服を捨てるのでも売るのでもなく、“黒く染めてもう一度楽しむ”ファッションを提案する。光を吸収してより黒く見せる独自の染色技法で、世界水準の究極の黒を実現。撥水性も得られるため、着古した服がより丈夫な服となり、長く着られる一枚へと生まれ変わる。伝統産業の革新が、ファッションの楽しみ方を刷新する、まさに黒を極め続けてきた「京都紋付」だからこそなせるアクションだ。

服にはもともと様々な加工が施されているため、黒く染めることで、生地の風合いや模様、プリントなどが変化を起こし、思いのよらないデザインに生まれ変わる「染変」も楽しみのひとつ。

2 わたしを着る。「UNITED CREATIONS 041 with UNITED ARROWS LTD.」

たとえば服を自力ではスムーズに着脱することができない、自分に合ったサイズの服が見つからないなど、障害や病気が理由でさまざまな服の悩みを抱える人へ向けたアパレルブランド。一人ひとりの服の悩みに徹底的に向き合って考え尽くすことは、結果的にすべての人にとって心地いい服を生み出すのではないか。そんな思いで、大量生産、大量消費を前提とするファストファッションとは一転、服と人の関係に深く向き合う「UNITED CREATIONS 041 with UNITED ARROWS LTD.」。他の誰でもない、たった一人の“わたし”を起点に、すべての人にやさしいファッションを作ることをコンセプトに、本当に必要とされる服を追求し続つける。

車いすを利用する方が、雨の日の外出に従来のレインコートを着用すると、コートが車輪に引っかかったり、背中がゴワゴワしたりと、使い勝手の良いものがなかなか見つからない。そんな声から開発された「後ろが外せる2wayコート」(¥24,200)<左中>は、車いすユーザーが快適に着用できる晴雨兼用でありながら、すべての人がおしゃれに着られるミリタリーコート。ほかにも、車いすに座ったまま着脱できる「フルオープンになる3ZIPパンツ」(¥19,800)<左>や女性の車いすユーザーに向けたサイドのZIPの開閉によりシルエットが変化する「フレアにもタイトにもなるZIPスカート」(¥17,600)<中>から、子ども服<右>までラインナップ。

3 循環を着る。「RENU ®」

衣料品の生産過程で出てしまう残反や裁断くず、また廃棄されるはずだった古着などのポリエステル繊維を破砕し、分解・再重合という化学的な工程を経ることで、破砕片からチップ、チップから糸、そして生地へと生まれ変わらせる“サーキュラーエコノミー”を実現。生産時における化石資源の使用量削減に貢献しながら、従来のポリエステル素材と同等の高いクオリティを保つ。また同じくファッション産業に関わる人たちへ向けて、糸、生地、製品などさまざまな形で提供し、サプライチェーンの構築にも力を入れている。

リサイクル素材と思えないクオリティの高いラインナップが揃う
リサイクル糸から作られたランドセルは、蓋を取り外せばバックパックとして親子で使うこともできる

4 文化を着る。「Pheeta」

コンセプトは、世界中の優れた服飾技術を継承する、時を経ても愛される“繋ぐ服”。余剰在庫を持たないよう受注生産にて行い、一点ずつ丁寧な製造にこだわっている。これまで発表したすべてのコレクションは、今もなお職人たちによる手仕事が色濃く残るインドの素材が使われており、今後も世界中の手仕事を服づくりに取り込んでいく予定なのだそう。また服そのものを長く愛用してもらうために、リペアや染め直しなどのアフターケアサービスも設けている。大切な一着を、希少な伝統技術を、親から子へと繋いでいくことで、文化、そして服への愛情を育むことを目指す。

5 森を着る。「Kuura ®」

フィンランドで力強く育つ木々から生まれた「Kuura®」は、環境にやさしい針葉樹由来のセルロース繊維。フィンランドの森林は、成長・伐採・植林などすべて管理されているため、木材リソースの持続的な活用が可能。その木材を原料としたパルプから繊維を生産する過程では、自然や人体への影響が少ない新溶剤を使用するほか、製造工場は再生可能エネルギーのみで稼働しているため、CO2や水の使用量の大幅削減も実現している。

また使用する製紙用パルプは、一般的なセルロース繊維によく使われている溶解パルプ(木片を化学的に溶解したもの)よりも環境負荷が少なく、さらに木材1本あたりから取れる量も多いことから、森林資源をより有効活用することにも貢献している。

一部の展示品には、QRコードタグがついており、その場で購入が可能!

廃棄される服から生まれたインテリアでくつろぐサステナブルなカフェ

5つの試着室を体験したら、デニムの廃棄素材から生まれたアップサイクルブランド「ステラポップ」のインテリアが楽しめるカフェスペースへ。テーブルには、ファッション産業が抱える課題や潮流をカジュアルに学べる読み物を配置。巨大スクリーンには、展示する5つのブランドの生産者や製造の様子が映し出され、有機コーヒーを飲みながら学びの時間を過ごすことができる。

2月5日(土)
人気フォトグラファー
レスリー・キー氏によるフォトイベントを開催!

2月5日(土)13:00より、レスリー・キー氏が撮りおろす参加型イベントを開催。お気に入りの一着をまとい、ファッションに込めた想いや願いをカタチにする絶好のチャンス!おしゃれすることって、やっぱり楽しいもの。ファッションの魅力を写真に収め発信しませんか?参加には事前登録が必要です。 こちらからアクセスください。

さらにフォトイベントと連動させながらITOCHU SDGs STUDIO内ブースよりラジオJ-WAVEの生放送をお届け!詳しい情報は こちらをチェック!

撮影/村田克己 取材・文/大森奈奈

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