CXO MESSAGE

持続的な企業価値向上のためのデジタル戦略

写真:なか ひろゆき

代表取締役 上席執行役員 CFO(兼)CXO

中 宏之

新たな競争原理の幕開けとしてのAIX(AI×Transformation)

当社はこれまで一貫して「戦略とデジタルの融合」を掲げ、「地に足をつけたAIX」を軸に、戦略的かつ継続的なデジタル投資によりデジタル経営基盤を強化してきました。AIXを目的化することなく、ビジネスありき・収益性重視が当社の基本思想です。これまでの着実な取組みの蓄積が、「DX銘柄2026」の選定という外部評価にも繋がったと考えています。

当社のAI活用は、これまでの積み重ねを「具体的な成果」として形にする新たな段階に入りました。例えば、AIによって生み出した業務時間の削減効果を社員の最適な配置へと繋げ、「削る」から「稼ぐ」への好循環を創出することを経営として強く意識しています。鍵となるのは、個人の生産性向上から、「全方位AIX」を通じた組織的な活用へのギア・チェンジです。この進化こそが、持続的な企業価値向上を実現する、各現場のビジネスを変革していく原動力に他なりません。

図式:持続的な企業価値向上のためのデジタル戦略

一方で、AI技術が進化するほど、自ら考え抜くことで培われる「人間力」や「現場力」こそが最大の差別化要因になります。最先端の技術を最大限に活用しつつも、常識を疑う感性や人間関係の構築、そして最終的な決断は「人間」、つまり我々「商人」にしかできないものです。今後も、当社らしく「商人」が主体となるAIXを体現していきます。

TOPICS:DX銘柄に選定されました

経済産業省、東京証券取引所及び独立行政法人情報処理推進機構が共同で選定するデジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄2026)に選定、以下の点が評価されました。

  1. DX施策を「稼ぐ、削る、防ぐ」に結びつけ、企業価値向上に貢献
  2. 経営トップが自らDXに関するメッセージを発信
  3. 統合レポートやIR説明会、外部メディアによる積極発信
  4. AI及びデジタル技術活用の事例が豊富
  5. DX推進のための組織づくり、デジタル人材育成にも注力

能動的に組織を守る、「防ぐ」体制の構築

グループ横断のセキュリティ体制

サイバーセキュリティ対策を経営の重要課題と位置付け、継続的に強化しています。国内有数の分析官を擁する伊藤忠サイバー&インテリジェンス社を中心に、孫会社を含むグループ約600社を守る体制を構築しています。AI技術の進化に伴い、サイバー攻撃は複雑化・巧妙化していますが、常時リスクアラートの監視や脆弱性の事前検知に取組み、重大なインシデントは発生していません。今後も、高いセキュリティ意識を維持し、未知の脅威にも能動的に対応していきます。

AIガバナンスとポリシー整備

AIポリシーの基本理念

AIの進化に伴い、機密情報の漏洩、AIエージェントへの過度な権限付与による予期せぬトラブル等、新たなリスクも顕在化しています。当社は、AIセキュリティの強化も含め、リスクの適切な管理とポテンシャルを最大に引き出すためのAIガバナンスを確立しており、2026年8月には「AIポリシー」を制定しました。「三方よし」の精神でお客様や社会からの信頼を損なうことなく、倫理的かつ効果的なAI活用を推進します。

AIポリシーの基本理念