コーポレート・ガバナンス

基本的な考え方

当社は、「豊かさを担う責任(Committed to the Global Good)」を企業理念とし、個人と社会を大切にし、未来に向かって豊かさを担う責任を果たしていくことを使命としております。また、企業理念に込めた意図を分かりやすく示し、当社の強さである卓越した個人の力を表す言葉として、「ひとりの商人、無数の使命」をコーポレート・メッセージとして定めております。

当社は、この企業理念及び伊藤忠グループ企業行動基準に則り、様々なステークホルダーとの間で公正かつ良好な関係を構築することにより、長期的な視点に立って企業価値の向上を図ることを経営の基本方針とし、この基本方針に従い、適正かつ効率的な業務執行を確保することができるよう、意思決定の透明性を高めるとともに、監視・監督機能が適切に組み込まれたコーポレート・ガバナンス体制を構築します。

充実したコーポレート・ガバナンスのためには、経営者による健全なリーダーシップの発揮と、透明で公正な意思決定の両立が不可欠であるとの考えのもと、当社は、監査役(監査役会)設置会社として、法令上認められる範囲内で通常の業務執行に属する事項の経営陣への委任を進める一方、監査役による経営監視を強化するための施策を行ってきました。既に、独立した社外取締役を複数名選任するとともに、取締役会の諮問委員会として、社外取締役を委員長とし委員総数の半数以上を社外役員とする「ガバナンス・報酬委員会」及び「指名委員会」を設置しておりますが、平成29年度には、業務執行取締役を大幅に減員することにより社外取締役比率を3分の1以上に高め、経営の執行と監督の分離を促進し、平成30年度も引続き社外取締役比率3分の1以上を維持しております。また、急激に変化する世の中に対応してビジネスモデルを進化・創造して行くためには新しい経営体制で臨む必要があるとの考え方のもと、経営の継続性も重視し、平成30年度より会長が最高経営責任者、社長が最高執行責任者を兼務する体制としました。経営陣幹部の選任が非常に重要な戦略的意思決定であることを踏まえ、上記体制に関する取締役会に先立ち、取締役会の任意諮問委員会である指名委員会を複数回開催し、十分な検討を行いました。なお、社外取締役及び社外監査役の選任にあたっては、独立性の確保を重視しており、(株)東京証券取引所が定める「独立役員」の要件に加えて、当社独自の独立性判断基準を策定しております。このように高い独立性が確保された取締役会において、経営陣による業務執行の監督の他、定量面または定性面から重要性の高い業務執行に関する審議も行っており、業務執行の監督が適切に行われることに加え、重要な業務執行については社外の視点からの検討も行うことができると考えております。

更に、当社は、株主・投資家等のステークホルダーに対する財務・非財務情報の発信もコーポレート・ガバナンス上の重要な課題の一つと認識し、適時・適切な情報開示に努めております。平成27年5月には、当社の企業理念及び(株)東京証券取引所の「コーポレートガバナンス・コード」の趣旨・精神を尊重し、様々なステークホルダーとの間の対話を更に促進する目的で「IR基本方針」を定め、公表しました。こうした対話の促進により、長期的な視点での当社の企業価値の向上に繋げていきたいと考えております。

当社としては、現状のコーポレート・ガバナンス体制は(株)東京証券取引所の「コーポレートガバナンス・コード」において標榜されている「攻めのガバナンス」の精神にも適うものであると考えております。一方で、わが国におけるコーポレート・ガバナンスに関する議論の急速な進展や諸外国の動向も認識し、当社が置かれた経営環境を踏まえた最適なコーポレート・ガバナンス体制を構築すべく、引続き検討を続けていきます。

コーポレートガバナンス・コードへの対応状況

東京証券取引所の「コーポレートガバナンス・コード」への2018年6月時点の対応状況は下記の通りです。
当社は、コーポレートガバナンス・コードに記載された各原則をすべて実施しております。なお、本報告書は、平成30年6月に行われた改訂前のコーポレートガバナンス・コードに基づき作成・提出しており、改訂後のコーポレートガバナンス・コードの各原則の遵守状況については、準備ができ次第速やかに作成・提出します。
詳細につきましては、コーポレート・ガバナンス報告書(844KB)[PDF]をご参照ください。

取締役会評価の実施

当社は、2017年度の取締役および監査役を対象として取締役会の実効性に関する評価を実施いたしました。
取締役会評価結果の概要につきましては以下のURLをご参照ください。

これまでのコーポレート・ガバナンス強化のための取組み

                                      
1999年

・ 執行役員制度の導入

取締役会の意思決定機能と監督機能の強化

2011年

・社外取締役の選任(2名)

経営監督の実効性と意思決定の透明性の向上

2015年

・コーポレート・ガバナンスコードへの対応
・指名委員会、ガバナンス・報酬委員会の設置
・取締役会規程の改定

取締役会の監督機能の強化と透明性の向上

2016年

・社外取締役の増員(2名→3名)
・指名委員会、ガバナンス・報酬委員会を改組(委員長を社外取締役に、委員半数を社外役員に)
・取締役会の実効性評価を実施

取締役会の監督機能の強化

2017年

・「モニタリング重視型」取締役会への移行
・社外取締役比率を1/3以上に
・プレジデントは1名を除いて取締役非兼任に

取締役会の監督機能の強化

コーポレート・ガバナンス体制早見表 (2018年6月22日現在)

機関設計の形態

取締役会・監査役(監査役会)設置会社

取締役の人数(内、社外取締役の人数)

8名(3名)

監査役の人数(内、社外監査役の人数)

5名(3名)

取締役の任期

1年(社外取締役も同様)

執行役員制度の採用

社長の意思決定を補佐する機関

HMC(Headquarters Management Committee)が全社経営方針や重要事項を協議

取締役会の任意諮問委員会

ガバナンス・報酬委員会及び指名委員会を設置

役員報酬体系
  • ① 月例報酬:役位ごとの基準額をベースに会社への貢献度等に応じて決定
  • ② 業績連動型の賞与:当社株主帰属当期純利益に基づき総支給額が決定
  • ③ 時価総額連動型賞与:当社株式時価総額の前事業年度比増加額に基づき総支給額が決定
  • ④ 業績連動型の株式報酬:当社株主帰属当期純利益に基づき総支給額が決定
  • 社外取締役には月例報酬のみを支給
会計監査人

有限責任監査法人トーマツ

当社のコーポレート・ガバナンス体制及び内部統制システムの概要図(2018年4月1日現在)

[図]

取締役会の任意諮問委員会

名称 役割
指名委員会

執行役員及び取締役・監査役候補の選任議案の審議

ガバナンス・報酬委員会

執行役員・取締役の報酬制度、その他ガバナンス関連議案の審議

主な社内委員会

名称 目的
内部統制委員会

内部統制システムの整備に関する事項の審議
(委員長:CSO)

開示委員会

企業内容等の開示及び財務報告に係る内部統制の整備・運用に関する事項の審議
(委員長:CFO)

ALM委員会

リスクマネジメント体制・制度及びB/S管理に関する事項の審議
(委員長:CFO)

コンプライアンス委員会

コンプライアンスに関する事項の審議
(委員長:CAO・CIO)

サステナビリティ委員会

サステナビリティおよびESG(環境活動、社会貢献活動を含む。但し、ガバナンス関連事項は除く)に関する事項
(委員長:CAO・CIO)

投融資協議委員会

投融資案件に関する事項の審議
(委員長:CFO)

指名委員会及びガバナンス・報酬委員会の構成 (2018年6月22日現在)

氏名 役位 指名委員会 ガバナンス・報酬委員会
岡藤 正広

代表取締役会長

鈴木 善久

代表取締役社長

小林 文彦

代表取締役

 
村木 厚子

社外取締役

◎(委員長)

望月 晴文

社外取締役

◎(委員長)

 
川名 正敏

社外取締役

 

山口 潔

常勤監査役

 
土橋 修三郎

常勤監査役

 

間島 進吾

社外監査役

瓜生 健太郎

社外監査役

 
大野 恒太郎

社外監査役

 

 

(8名)

(7名)

政策保有株式の保有方針及び議決権行使基準

当社は、純投資及び連結対象会社への投資以外の投資を「一般投資」と分類しておりますが、いわゆる政策保有株式は、当社においてはこの「一般投資」に内包されるものです。一般投資は取引関係の構築を目的とし、原則として投資リターンの実現確度の高いもの、または将来事業化等戦略性の高いものに限定する方針としております。この方針は、国内株式・海外株式、あるいは上場株式・非上場株式の別にかかわらず同一です。新規に投資を行う際には、株主資本コストを意識した投資基準を採用しております。
当社は社内管理規則の定めに従い、すべての一般投資先の経営内容の把握を行うとともに、経営会議で毎年実施している一般投資レビューを通じ、投資効率を踏まえた投資の経済合理性(定量面)や、将来的な投資目的の実現見通しを踏まえた保有意義(戦略面)を確認しております。このレビューの結果、一定期間累計で経済的付加価値を生み出せていない、もしくは投資目的の実現確度が低いと判断した一般投資については、社内基準の定めに従い、原則として売却する方針と位置付けております。政策保有株式については、一般投資レビューで保有方針、あるいは売却方針に分類した結果を、経済合理性の観点から取締役会で検証しております。
当社は、一般投資先との取引関係・協業関係の構築・維持強化を図るとともに、当社及び一般投資先の企業価値向上の観点から、一般投資先とのコミュニケーションを重視しております。新たに2015年5月より、当社が保有する国内の上場一般投資株式については、以下の社内基準を設け、すべての対象一般投資先に対して適時・適切に議決権を行使しております。

<議決権行使基準>

  1. 原則として棄権はしない。また、議決権行使の白紙委任は行わない。
  2. 当社の投資目的・保有方針を踏まえて当社の賛否を決定する。

なお、議決権の行使にあたり、投資を行っている主管部が株主総会議案に対する当社の賛否表明案を立案し、当社内における所定の協議・審査プロセスを経て、各議案についての当社の賛否を決定しております。

社外取締役及び社外監査役の独立性に関する判断基準

社外役員の独立性に関する判断基準につきましては、指名委員会における審議を経て、取締役会において策定しています。

社外取締役の選任理由

氏名 選任理由
村木 厚子
2016年6月就任

厚生労働省(及び旧労働省)における長年の経験を通して培われた働く環境の整備、人材の育成、社会保障等に関する高い見識を当社の経営に活かして、独立の立場から当社の経営を監視・監督することを期待して選任しております。なお、村木氏は、(株)東京証券取引所の「上場管理等に関するガイドライン」に定める独立性基準及び当社独自の「独立性判断基準」に基づき独立性を有しており、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断されることから、独立役員に指定しております。

望月 晴文
2017年6月就任

経済産業省(及び旧通商産業省)等における行政官としての豊富な経験と高い見識及び兼職先における企業経営者としての経験を活かして、独立の立場から当社の経営を監視・監督することを期待して選任しております。なお、望月氏は、(株)東京証券取引所の「上場管理等に関するガイドライン」に定める独立性基準及び当社独自の「独立性判断基準」に基づき独立性を有しており、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断されることから、独立役員に指定しております。

川名 正敏
2018年6月就任

東京女子医科大学病院の医師として長年従事され、同院副院長等の重要役職を歴任、同大学附属青山病院病院長としての病院経営の経験と医療に関する高度な知識を活かして、独立の立場から当社の経営を監視・監督することを期待して選任しています。なお、川名氏は、(株)東京証券取引所の「上場管理等に関するガイドライン」に定める独立性基準及び当社独自の「独立性判断基準」に基づき独立性を有しており、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断されることから、独立役員に指定しています。

社外監査役の選任理由

氏名 選任理由
間島 進吾
2013年6月就任

長年にわたる公認会計士としての財務及び会計の監査業務に関する高度な専門知識と豊富な経験を活かして、独立の立場から当社の経営を監視・監査することを期待して選任しております。なお、間島氏は、(株)東京証券取引所の「上場管理等に関するガイドライン」に定める独立性基準及び当社独自の「独立性判断基準」に基づき独立性を有しており、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断されることから、独立役員に指定しております。

瓜生 健太郎
2015年6月就任

主に企業法務・国際取引法の分野における弁護士としての豊富な経験と専門知識を活かして、独立の立場から当社の経営を監視・監査することを期待して選任しております。なお、瓜生氏は、(株)東京証券取引所の「上場管理等に関するガイドライン」に定める独立性基準及び当社独自の「独立性判断基準」に基づき独立性を有しており、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断されることから、独立役員に指定しております。

大野 恒太郎
2017年6月就任

法務省にて、法務事務次官、東京高等検察庁検事長、検事総長等の重要役職を歴任する等、法律に関する高度な専門知識と豊富な経験を活かして、独立の立場から当社の経営を監視・監査することを期待して選任しております。なお、大野氏は、(株)東京証券取引所の「上場管理等に関するガイドライン」に定める独立性基準及び当社独自の「独立性判断基準」に基づき独立性を有しており、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断されることから、独立役員に指定しております。

その他

買収防衛策の導入はありません。