社長COO

写真:石井社長COO
タイトル:現場力とAIで挑む、持続的な企業価値向上

現場力とAIで挑む、持続的な企業価値向上

現在、世界は地政学リスクの顕在化やサプライチェーンの分断など、かつてない激動の事業環境に直面しています。この不確実な時代を乗り越え、持続的な成長を遂げる上で鍵となるのは、当社の最大の強みである「現場力」です。現場目線で挑む安定供給という総合商社の使命と、AI活用による「ハンズオン経営」の進化を通じて、企業価値の向上を追求していきます。

近年、米国の関税政策等に伴う経済的なサプライチェーンの分断が進行していましたが、2026年に入り、中東情勢の緊迫化をはじめとする地政学リスクが一段と深刻さを増しています。エネルギー・化学品カンパニーが扱うナフサなどの基礎原料は、万が一供給が途絶えれば、あらゆる産業のサプライチェーンが機能不全に陥るリスクを孕んでいます。私はかつてビジネスの最前線で、この恐ろしさを「現場の肌感覚」として強く認識してきました。未曾有の分断リスクが現実のものとなる中、社会や産業の基盤を支える物資の安定供給を死守することこそが、我々総合商社の最大の使命です。
脱炭素社会を見据えながらも、その実現には現実的な対応が求められます。「エネルギー安全保障」という現実的な課題を直視し、サプライヤーやパートナーと協働し、足元のトランジション(移行)を確実に支えながら、サプライヤーを含めたお取引先様の課題に寄り添う。徹底した「現場目線」で事業を構築していく姿勢こそが、当社の強みです。

また、各産業において生成AIによる事業モデルの変革が急速に進んでおり、今や「生成AIの活用度合い」が企業間の業績格差に直結する時代となりました。当社はいち早く社内AI(i-Colleague等)を導入し、業務の高度化を進めていますが、その活用にあたっては、プライバシーや人権、バイアスにも十分配慮しながら、責任ある形で運用していくことが重要です。またAIはあくまでも有用なツールであり、リアルの現場における大事な決断はこれからも人間が行うことに変わりありません。
AIの活用によって定型業務から解放された社員は、より現場に深く入り込むことで、当社の強みである「ハンズオン経営」を進化させ、市場の変化を機敏に捉え、新たな商売を手繰り寄せることに集中できます。これが圧倒的な「働きがい」を生み出します。社会全体でウェルビーイングへの関心が高まっていますが、当社にとってそれは新しい概念ではありません。これまでも健康経営を通じて、社員一人ひとりの心身の健康と活力、働きがいの向上に取組んできました。「厳しくとも働きがいのある会社」である当社にとって、従業員のウェルビーイングを支えることは、「個の力」を最大化し、それらを結集した総合力を高めることであり、企業価値創造の最大の源泉にほかなりません。

創業者から受け継ぐ「三方よし」の企業理念のもと、当社は財務・非財務の両面を磨き続けることで、企業ブランド価値を向上させてきました。
これからいかなる激動の時代が訪れようとも、この精神を体現し続けることに変わりはありません。全社一丸の「ワンチーム」となって、ビジネスによる社会課題の解決を通じて、中長期的な企業価値向上へと力強く突き進んでまいります。

2026年7月

石井社長COOの署名

代表取締役社長COO 石井 敬太