担当役員

写真:小林CAO
タイトル:非財務面の強化を通じた「三方よし」

非財務面の強化を通じた「三方よし」

伊藤忠グループは、企業理念「三方よし」の精神のもと、自社の利益だけではなく取引先、株主、社員を始め、様々なステークホルダーの期待と信頼に応えて社会課題の解決に貢献することにより、世の中に善き循環を生み出し、持続可能な社会を実現することを目指しています。

当社が2024年4月に公表した経営方針では、非財務面の取組みとして企業ブランド価値の向上を目指し、「人的資本の強化」、「ステークホルダーとの対話強化」、「SDGsへの貢献・取組強化」の3つの施策を掲げました。これらは、「日本で一番良い会社」を目指す当社にとって、注力すべき重要なミッションです。

同業他社に比べ従業員数が少ない当社は、従業員一人ひとりが健康でモチベーション高く働くことができるよう、人的資本の強化に資する取組みとして働き方改革を推進しています。時代に先駆けた当社独自の取組み「朝型勤務」では、従業員の健康と労働生産性の向上に加え、積極的な情報開示によって国の長時間労働削減の好事例に取り上げられる等、社会課題解決に貢献しています。また、日本人の2人に1人がなるとされるがんと仕事の両立支援では、特に就労世代において罹患比率が高い女性の活躍支援に寄与しており、健康に関する仕事との両立の不安を解消するといった職場環境を整えています。

2021年に更なる女性活躍推進を目的として設置した「女性活躍推進委員会」では、第三者視点を取り入れた議論を重ねることで、初の女性海外現地法人社長、国内事業会社社長等の重要なポジションへの登用を着実に進めています。2024年には、5名の女性執行役員を登用したことで全役員に占める女性比率が21%となり、また「2030年までに、全役職員に占める女性比率(執行役員を含む)を30%以上」とする数値目標を定めました。女性が長期にわたって活躍できる環境づくりを目指して、女性特有の健康課題を解決するためのフェムテックの取組強化や、共働き世代の増加に対応するための施策として男性社員の育児休業を必須とする等、多様性を尊重する企業風土を醸成することで、当社のみならず社会課題解決に貢献していきます。

当社のサステナビリティ推進の施策では、働き方改革を中心とした人的資本の強化を推進するとともに、喫緊の課題である気候変動対応や自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)等の環境関連の取組みを強化することで、SDGsに貢献していきます。また、それら世界共通の社会課題解決に向けて「三方よし」の精神をグローバルに展開する等、更なるステークホルダーとの対話を深め、企業価値向上に努めて参ります。

2024年6月
代表取締役
副社長執行役員 CAO
小林 文彦