人材育成

方針・基本的な考え方

伊藤忠商事は、企業理念である「三方よし」に込められた意図を継承し、企業行動基準である「ひとりの商人、無数の使命」を体現できる人材を育成しています。「OJTによる業務経験付与」を育成の中心とし、「評価とフィードバック」により成長意欲を醸成し、研修によって「知識・スキル習得」を補強しています。更には、個々の適性・キャリアを踏まえた成長機会を付与し、各々の分野で活躍できる「業界のプロ」とお客様目線の「マーケットインの発想」を併せ持つ、世界で活躍する「グローバルマネジメント人材」へと育成します。

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目標・アクションプラン

伊藤忠商事では、人材育成の方針を踏まえ、以下目標を掲げ、取組んでいます。

カンパニー SDGs
目標
インパクト分類 取組むべき
課題
事業
分野
コミットメント 具体的対応アプローチ 成果指標(単体) 進捗度合(レビュー)
総本社
アイコン
労働慣行 社員の持続的な能力開発 人事 企業理念を継承しながら、常にニーズに合わせて商いを変革できる「マーケティングのプロ」育成に向け、マーケットインの発想を持ち、時代の変化及びビジネスニーズに応じたグローバルベースでの研修プログラムを開発し優秀な人材を継続的に輩出します。
  • 全ての階層での研修プログラムの継続的な開発と実施。
  • 海外実習生派遣・語学研修生派遣の継続・強化。
  • 定期的なローテーションによる多様なキャリアパス・職務経験の付与。
  • 人材アセスメント、キャリアビジョン支援研修、キャリアカウンセリング制度・体制等の充実による、社員個人のキャリア意識の醸成。
  • 年間研修関連経費10億円超。
  • エンゲージメントサーベイによる「教育・研修」項目の肯定的回答率が60%以上。
  • 入社8年目までの総合職、海外派遣率80%以上。
  • 入社8年目までの総合職、ビジネスレベルの英語スキル修得率100%。
  • 2021年度年間研修関連費:約11億円。
  • 2021年度エンゲージメントサーベイによる「教育・研修」項目の肯定的回答率は68%。
  • 入社8年目までの総合職、海外派遣率:89%。
  • 入社8年目までの総合職、ビジネスレベルの英語スキル習得率:100%。

体制・システム

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タレントマネジメントプロセス

伊藤忠商事は、グローバルベースでの人材戦略を推進しています。具体的には、2010年度に当社のリーダーが備えるべき行動要件を整備し、全世界で海外収益拡大を担う優秀な人材の採用・育成・活用・登用を行う「タレントマネジメントプロセス」の仕組みを構築しています。
また、創業時から受け継がれている企業理念や価値観を、採用基準や評価・育成制度にも反映させ、伊藤忠の価値観に合った人材の採用・育成をグローバルに行っています。多様な価値観に応じたキャリア形成の支援としては、場所を選ばず約3,000講座を受講できる選択型のオンライン研修プログラムを提供しており、毎年約1,000名の海外ブロック従業員が活用しています。キャリア形成という観点では、企業理念の理解を深め、本社業務を通じた知識・経験の修得、及び人的ネットワーク構築を目的に、これまで延べ100名程度の海外ブロック従業員が本社へ駐在しています。現在、海外ブロック従業員のマネジメント人員(管理職相当)は、約700名で38%です。今後も、各カンパニーや海外ブロックとの連携を通じ、国籍を問わず優秀な人材を適材適所で積極的に育成・登用し、海外での更なる事業拡大に繋げていきます。

  • 全世界・全階層の職務を対象に、職務・職責に基づくグローバル等級制度(ITOCHU Global Classification:IGC)を整備。国籍に捉われない人材の配置、登用、育成をグローバルベースで推進するために活用。
  • グローバルベースでリーダーが備えるべき行動要件を設定し、採用基準や評価基準に活用。
  • 関連データ:地域別海外ブロック従業員数

研修体系

伊藤忠商事の研修体系は、「全社研修」と業界特性や専門性等に対応したカンパニー及び総本社職能部の「ライン研修」から構成されています。本社従業員のみならず、一部海外ブロック従業員やグループ従業員も含め、あらゆる階層の従業員に幅広く育成の機会を提供しています。
海外ブロックでは、ビジネスや市場の特性に基づく必要なスキル・専門性を身に付けるためのブロック独自研修体系を整備し、本社の研修体系と併せてグローバルに活躍するマネジメント人材の育成を進めています。

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研修実績

関連データ:従業員の能力開発研修にあてられた時間/費用

関連データ:主な研修参加人数

育成上の強化ポイント

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グローバルディベロップメントプログラム研修

「グループ経営」の観点からは、2013年度にグループ会社の経営管理を担う人材の育成スキームを構築しました。具体的には、事業管理に関する基礎知識やリスクマネジメント手法の習得強化のため、演習を通じて経理業務を短期間で効率的に学ぶ研修プログラムを2014年度から開始し、若手従業員の必須研修としています。また、国内グループ会社の従業員がスキルアップとグループ内のネットワーク拡大を図っていくよう、グループ会社従業員向け研修ラインアップの充実も行っています。次に、「海外」の観点からは、グローバルマネジメント人材の育成に向け、「グローバルディベロップメントプログラム研修」「短期ビジネススクール派遣」といった研修を実施しています。また、本社の若手従業員の英語力及び国際的視野の養成を図る目的で、1999年より他社に先駆けて短期海外派遣制度を導入し、現在は中国他新興市場国へ派遣する「若手短期中国語・特殊語学派遣制度」を軸に、将来の各市場スペシャリスト候補の育成を図っています。

「現場力」の観点からは、多様な価値観を持った「業界のプロ」の育成に向けて、「キャリアビジョン支援研修」や、各カンパニー・総本社職能部の人材戦略に基づく独自研修等、目的に合わせ様々な研修を実施しています。
また、直近では中期経営計画に合わせ、最先端のビジネスモデルの事例学習やIT専門知識習得に向けた研修・講演会等の機会を従業員に提供し、商いの進化を推進する人材の育成に努めています。

関連データ:海外ブロック従業員のマネジメント人材数(2022年3月31日現在)

CPG・CITICとの人材シナジー

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第4回三社合同研修(東京)(2019年7月)

伊藤忠商事は、2015年1月にアジア・中国有数のコングロマリットである、Charoen Pokphand Group Company Limited(以下「CPG」)及びCITIC Limited(以下「CITIC」)との間で戦略的業務・資本提携を行いました。その後、2016年1月には、三社グループで中長期的にビジネスシナジーを創出し、企業価値を向上させるための基盤として、人材シナジー強化のための覚書を締結しました。この覚書では、三社による短期~長期の人材派遣・交流や、各社の既存研修への受講者の派遣、新規の合同研修の開催等を通じ、将来に向けて、三社間の確固たる人材ネットワークを構築し、三社の戦略提携を支える基盤を構築することを目指しています。

2016年度には、東京において三社による第1回目の合同研修を開催。また、2017年度はCITICの本拠地である北京にて第2回目、2018年度はCPGの本拠地であるタイ(カオヤイ・バンコク)で第3回目を開催しました。2019年度は東京で第4回目を開催。本研修は三社から予め設定されたビジネステーマに合致した従業員を選抜し、各社の経営方針・価値観・歴史・主要ビジネス等を互いに充分理解し、受講者同士がビジネスシナジーの創出に向けて徹底的に議論を行うことにより、パートナーとしての確固たる人材ネットワークの構築を図るものです。
また、三社による短期~長期の人材派遣・交流、既存研修の受講者受入も着実に実施しています。

三社での戦略的業務・資本提携に伴い、2015年度より全総合職の1/3にあたる「1,000人の中国語人材」を育成するプロジェクトを立ち上げ、語学面での基盤づくりを徹底して進め、2017年度末には目標である1,000人に到達しました。その後も育成を継続し、2021年度末時点での通算育成数は1,255人となっています。今後も中国・アジアにおけるビジネスの拡大をさらに推進する基盤づくりを継続していきます。

伊藤忠朝活セミナー

2016年9月より、朝型勤務推進の一策として、早朝時間を活用し、従業員の知見を深め、能力開発や活力増強に繋げる取組み「伊藤忠朝活セミナー」を開催しています。テーマはビジネスの進化、及び健康を中心とし、2021年度は計5回開催、延べ1,555名が参加しました。受講者からは「始業前に刺激的な話を聞くことができ、とてもポジティブな気持ちになった」という声が上がっており、今後も定期的に開催していく予定です。

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伊藤忠朝活セミナー

朝活セミナー2021年度開催例

実施日 テーマ名 講演者
2022年3月 プロセスエコノミー ~『良いモノ』だけでは稼げない時代の新常識~ IT批評家 尾原 和啓氏
2021年12月 アフターコロナの時代に求められるニュータイプのリーダーシップとは 独立研究者・著作家 山口 周氏
2021年9月 渋沢栄一の『論語と算盤』の現代意義とSDGs
コモンズ投信株式会社
取締役会長 兼 ESG最高責任者 渋澤 健 氏
2021年7月 データ活用・分析で日本の未来を拓く 株式会社ブレインパッド 代表取締役社長 草野 隆史 氏
2021年5月 ~人生100年時代の『あきらめない』~ 村木 厚子 社外取締役

人事評価制度

人事評価制度は、従業員がやる気とやりがいを持って最大限の能力を発揮できるよう、従業員を支える人事制度の根幹を担う制度と位置付けています。人事評価制度は伊藤忠商事全従業員を対象としており、評価制度の一つである目標管理制度(MBO)には、経営計画に合わせて従業員一人ひとりに目標を分担し、実行を確認していく経営戦略の担い手という役割があります。賞与は、MBOに基づく個人業績評価に加え、会社業績を反映して決定することにより、従業員の経営参画意識の向上に繋がっています。また、従業員一人ひとりの能力・専門性・過去のキャリア・志向・適性を総合的に捉え、配置・異動計画に活用する人材アセスメント制度、定量・定性面で顕著な貢献を果たした従業員や企業行動指針に基づき成果を上げたチーム等を表彰する社員表彰制度も設けています。
これらの人事評価制度が機能するためには、上司による公平・公正な評価と部下との面談によるフィードバックが非常に重要と考え、多面観察※や評定者研修、1on1面談等を通じて、従業員の育成や成長を促すよう上司に啓発しています。

  • 多面観察: 組織長が普段気付きにくい日常の人事管理・マネジメント行動を、組織長自身及び部下による観察結果のフィードバックを通じて振り返り、必要に応じて行動改善・能力向上を図ることを目的とした制度。毎年必ず実施。

人事評価制度の全体図

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目標管理制度(MBO)の流れ

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人材アセスメント制度の流れ

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キャリア支援

キャリアカウンセリング

キャリアカウンセリング室では、新入社員から組織長まで全従業員の多様なキャリアに関する相談・支援を幅広く行っています。入社後の節目ごとに行われる研修に合わせてキャリアカウンセリングの機会を設けるセルフ・キャリアドッグ型の仕組みを整えています。同室のカウンセラーは、全員がキャリアコンサルタントの国家資格を有しており、従業員一人ひとりの状況に合わせて、上司・部下・同僚との関係や仕事の進め方、自分の将来のこと等幅広く相談者と話し合います。また、キャリア採用者や雇用延長に関する中高年の従業員からの相談も受付けています。年間来室相談数は700件を超え、守秘義務を徹底したカウンセリング室で安心して話し合うことで、自律的なキャリア形成に関する気付きが得られることを目指しています。

チャレンジ・キャリア制度

国内に勤務する総合職(組織長除く)を対象とした人材流動化の施策として、「チャレンジ・キャリア制度」を導入しています。従業員は予め社内イントラネットで告知される人材募集案件リストを見て異動希望を上司に申告し、上司の了解を得ることを前提に異動先部署とのマッチングを図り、成立すればカンパニー/総本社職能部の垣根を越えた異動が実現できるというものです。本制度は、キャリア選択の機会を提供することよる従業員の「モチベーション喚起」と「キャリア意識の醸成」を通じた「組織力強化」を目指すものであり、2019年度の5名、2020年度の13名に続き、2021年度は16名の異動が実現しました。

全体スケジュール

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ローテーションの促進

将来の経営を支える次世代の活躍支援を目的として、若手総合職のローテーションガイドラインを策定しています。「基礎教育は2年まで」「原則として8年以内に海外派遣を経験」を前提とし、組織毎に育成・異動の方針を決定しています。また、その育成方針を組織長から若手総合職・事務職に説明し、意見交換を行う「キャリア・ミーティング」を開催し、若手従業員が将来を見据えながら目の前の業務に取組むことができる環境を整備しています。また、毎年本人の異動希望とローテーション実績をレビューし、多様なキャリアを実現できるような仕組みづくりを行っています。

ITOCHU Internship

伊藤忠商事は、学生の皆様に「総合商社」で働くというキャリアを考えていただくため、過去のビジネス事例に基づく様々なチャレンジングな課題に取組んでいただけるインターンシップを実施しています。

詳細は、キャリア教育HP[別ウインドウで開きます]をご覧ください。