外部との協働

イニシアティブへの参加

サステナビリティ推進にあたっては、以下各種イニシアティブに参加しています。

国連グローバル・コンパクトへの参加

国連グローバルコンパクトのロゴ

伊藤忠商事は、2009年4月、国際社会において持続可能な成長を実現するための世界的な取組みである国連グローバル・コンパクトに参加しました。グローバル・コンパクトが掲げる「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」からなる10原則に則り、当社の企業理念である「三方よし」を果たしていきます。

国連グローバル・コンパクト10原則

人権
  • 原則1 人権擁護の支持と尊重
  • 原則2 人権侵害への非加担
労働
  • 原則3 結社の自由と団体交渉権の承認
  • 原則4 強制労働の排除
  • 原則5 児童労働の実効的な廃止
  • 原則6 雇用と職業の差別撤廃
環境
  • 原則7 環境問題の予防的アプローチ
  • 原則8 環境に対する責任のイニシアティブ
  • 原則9 環境にやさしい技術の開発と普及
腐敗防止
  • 原則10 強要や賄賂を含むあらゆる形態の腐敗防止の取組み

グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンでの活動

伊藤忠商事は、国連グローバル・コンパクトの日本のローカル・ネットワークである「グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン」(GCNJ)の理事会員企業であり、積極的に活動に参画しています。
GCNJでは、他社の実践や学識経験者から学び、サステナビリティの考え方や取組みについての議論・情報交換を行うテーマ別の分科会活動を行っています。2025年度、当社はESG分科会と人権教育分科会に参加しました。

TNFDフォーラム

伊藤忠商事は、自然関連リスク・機会が企業の事業や財務会計に与える影響の開示を促す「TNFD」の理念及び活動を支持し、経験や知識を共有する「TNFDフォーラム」へ2022年6月に参画し、2024年10月にTNFD Adoptersにも登録しました。当社は、同フォーラムを通じたTNFD対応についての情報収集を進め、TNFDの最終提言に沿った適切な情報開示に努めています。

CDP(気候変動・水セキュリティ・フォレスト)

伊藤忠商事は世界中の様々なステークホルダーに対し、ESGに関する取組みについて積極的な情報発信を行っています。その一環として、企業の環境情報開示におけるグローバルスタンダードとして全世界で広く認知されているCDP気候変動・水セキュリティ・フォレストの質問書に回答しています。

  • 当社の「CDP質問書(気候変動・水セキュリティ・フォレスト)2025」への回答はこちらPDFファイル

GX フューチャー・コンソーシアム/GX フューチャー・リーグ

伊藤忠商事は、企業に対し気候変動に関連する財務情報の開示を促す「TCFD」に賛同を表明し、経済産業省、環境省、金融庁が2019年に設立した「TCFDコンソーシアム」に参画しました。2022年には、経済産業省が定めた「GXリーグ基本構想」に賛同を表明し、GXリーグにおける排出量取引の考え方、カーボンクレジット市場及び取引されるクレジットの在り方等について官民協議会において積極的に提言を行い、2023年4月から本格的に開始されたGXリーグへ参画しました。
2026年4月にはTCFDコンソーシアムとGXリーグが一体となった「GX フューチャー・コンソーシアム」が発足し、その中で「GX フューチャー・リーグ」が組成されました。同リーグは、TCFDコンソーシアムとGXリーグの機能を継承しており、排出量取引制度の本格化によりGX関連の需要創出が進むと期待される中で、企業の連携やルール形成を進める新たな枠組みとして設立されました。
当社は引続きGX フューチャー・コンソーシアム及びGX フューチャー・リーグに参画し、気候変動をはじめとする環境と経済及び社会の好循環に寄与していきます。

気候変動イニシアティブ(Japan Climate Initiative (JCI))

伊藤忠商事は、1.5度⽬標の実現に向けて積極的に取組みを進める⽇本の⾮政府アクターのネットワークである気候変動イニシアティブ(JCI)に参加しています。このネットワークには「脱炭素化を目指す世界の最前線に日本から参加する」ことに賛同する企業や自治体、団体、NGOが集まっています。当社では、担当取締役の積極的な関与のもと、サステナビリティ推進部の担当者がセミナー等に参加し、国内外の最新動向の把握に努めています。また、JCIウェブサイトで当社の脱炭素社会に向けた取組み内容について情報発信を行っています。2025年にはJCIが掲げる「気候変動アクション日本サミット2025宣言」に賛同し、JCIのメンバーとして脱炭素社会の実現に強いコミットメントを示しました。詳細はこちら別ウインドウで開きますをご覧ください。

循環経済パートナーシップ(J4CE)

伊藤忠商事は、循環経済への更なる理解醸成と取組みの促進を目指して、環境省、経済産業省、一般社団法人日本経済団体連合会が創設した官民連携のための「循環経済パートナーシップ」に参画しています。200以上の企業が登録している中、2025年に公開された注目事例集では、当社の繊維カンパニーが出資し、再生ポリエステルRENUの製造で連携する不用品の回収・選別・再流通を一気通貫で行う資源循環サービス「PASSTO(パスト)」が選定されています。

RSPO(Roundtable on Sustainable Palm Oil、持続可能なパーム油のための円卓会議)

取組みの詳細はこちらをご覧ください。

GPSNR(Global Platform for Sustainable Natural Rubber)

取組みの詳細はこちらをご覧ください。

日本経済団体連合会

  • 環境委員会
  • 企業行動・SDGs委員会
  • 1%(ワンパーセント)クラブ
  • 公益信託 経団連自然保護基金/経団連自然保護協議会
  • 公益社団法人 企業市民協議会(CBCC)

日本貿易会

  • サステナビリティ推進委員会
  • 社会貢献・ABIC委員会

一般社団法人ESG情報開示研究会

ステークホルダーエンゲージメント

方針・基本的な考え方

伊藤忠グループは、世界規模で展開する多様な事業活動において、様々なステークホルダーとの対話を重視しています。以下の対話方法を通じて当社グループの活動情報を提供し、またステークホルダーから伊藤忠商事に対する期待や懸念について認識しています。今後とも、課題対応策を事業活動へ反映しながらサステナビリティを推進することで、企業価値の向上を目指していきます。

伊藤忠グループを中心に、その周りにサプライヤー・顧客・株主・金融機関等の様々なステークホルダーを配すことで、全てのステークホルダーとの対話を重視していることを示した図
ステークホルダー 頻度 取組みの概要 主要な対話方法
サプライヤー・
顧客・消費者
定期的
随時
取引先との公正・公平な取引を行い、法令等を遵守すると共に、連携して人権・労働及び環境等の社会課題に対処したサプライチェーンマネジメントを構築し、消費者への安全・安心な商品・サービスの提供に努めます。
株主・投資家・
金融機関
定期的
随時
持続的成長と中長期的な企業価値向上の観点から、株主・投資家の皆様を始めとするステークホルダーとの対話を重視しています。いただいたご意見を、経営戦略や、財務・資本政策等に反映し、コミットメント経営の実践を通じて企業価値の向上に繋げることでポジティブサイクルを回し続ける、実行性のあるエンゲージメントに努めています。
政府機関・
業界団体
随時 国内外の政府機関や地方自治体等の策定する各種関係法令の遵守のみならず、政府機関及び自治体や業界団体と連携してビジネス振興を行うことで、社会課題の解決や国際社会の持続的発展を目指します。
  • 政府・各省庁関連委員会、協議会等への参加
  • 財界・業界団体を通じた活動
    (日本経済団体連合会、日本貿易会等)
地域社会・NGO・NPO 随時 事業活動が地域社会に与える影響を理解し、雇用の創出、インフラ基盤の整備、生活水準の向上、教育環境の整備等の地域の社会的課題の解決を目指し、地域社会の健全で持続的な発展に貢献します。
NGO・NPOとの対話と協働により社会的課題の解決に努めます。
従業員 随時 「厳しくとも働きがいのある会社」を目指し、全従業員のモチベーション・貢献意欲向上を実現するための各施策、制度の整備に努めます。
多様な人材が仕事を通じ、自己成長・社会貢献の機会を主体的に想像し、挑戦する組織風土の醸成に取組みます。
  • 従業員向け統合レポート説明会
  • 社内イントラネット・機関誌を通じた情報提供
  • 各種研修・セミナーを通じた能力開発機会の提供
  • キャリアカウンセリングの実施
  • 相談内容に応じた社員相談窓口の設置
  • エンゲージメント・サーベイの実施
  • 労使協議会(経営協議会、決算協議会等)の実施
  • カンパニーごとの社員総会の実施
  • 社員表彰制度
  • 従業員持株制度
  • 健康経営
  • ビジネスアイデア募集制度
    (マーケットインBOX)

業界団体等及び社会貢献活動への支出額

(単位:百万円)

項目 2023年度 2024年度 2025年度
貿易団体、経済団体、その他団体 91 70 393
政治団体 32 28 30
123 98 423
社会貢献活動(うち寄付金) 1,948(161) 1,917(154) 1,919(477)
上記の内、2025年度主な寄付事例

(単位:百万円)

寄付先 金額 概要
一般財団法人 国民政治協会 28 国民政治協会に対する法人寄付
愛媛県今治市 50 今治市の地方創生推進事業を支援する寄付
EU・ジャパンフェスト日本委員会 3 欧州と日本の芸術文化交流促進プログラムについて、文化交流の一環としての寄付
滋賀県 1 当社創業の地である滋賀県の環境政策を支援する寄付

一般の方(ステークホルダー含む)向け窓口

伊藤忠商事では、一般の方及び当社のステークホルダーの方からのお問い合わせについて、以下の体制で受け付ける仕組みを構築しています。

HPの問い合わせフォームからの全ての情報は、広報部に集約され、適宜関係部署へ共有・対応される仕組みとなっている。いただいた意見や提案は、顧客満足度の向上やステークホルダーの理解促進等に活かし、企業価値の拡大につなげている。

第三者意見

一般社団法人 
サステナビリティ経営研究所
代表理事 冨田 秀実

本レポートで特筆すべき点は、TNFD提言に基づく情報開示が非常に充実した内容に進化したことでしょう。依存度と影響度マッピングに基づき重要度の高い業種の分析が掲載されていますが、そのそれぞれにおいてバリューチェーンに沿った形での詳細な分析が行われていることは、非常に有意義な情報です。また、それぞれにおいて営業担当者を巻き込むことで、机上の分析ではなく、現場の状況に即した取り組みとなっていることも重要です。例えば天然ゴムに関してはこれまで推進してきたPROJECT TREEの知見が十分に生かされています。

従来のサステナビリティは、気候変動をはじめとしたグローバルに共通な課題が中心的でした。こうした課題への対策が十分に進展を見せない中、現在はそれに加え、地政学、地経学的などの地域的リスクの高まりと共に、AIをはじめとするデジタル技術の進展が社会に大きな変革を起こしつつあります。こうした課題は、国や地域レベルから小規模なコミュニティや組織レベルの持続可能性やレジリエンスに劇的な影響を及ぼしつつあります。伊藤忠商事は、総合商社としてその多様な事業ポートフォリオを最大限に活用し、こうしたグローバルからコミュニティレベルまで多面的な課題を抱える社会を、適切なバランスを保ちつつ、より持続可能な方向に導いてゆく新たなビジネス展開に期待しています。